写真1●iPhoneに挿した「Coiney リーダー」
写真1●iPhoneに挿した「Coiney リーダー」
[画像のクリックで拡大表示]
写真2●新オフィスでこれまでの取り組みを説明するコイニー代表取締役社長の佐俣奈緒子氏
写真2●新オフィスでこれまでの取り組みを説明するコイニー代表取締役社長の佐俣奈緒子氏
[画像のクリックで拡大表示]

 スマートフォンクレジットカード決済サービスを提供するコイニーは2014年4月10日、スマホ/タブレットのヘッドホンマイクジャックに装着するカードリーダー「Coiney リーダー」(写真1)を同日より「Amazon.co.jp」で販売すると発表した。同日開催した説明会で、同社代表取締役社長の佐俣奈緒子氏は新たな販路を開拓することで、2014年度内に10万台のCoiney リーダーを配布する目標を掲げた。

 10日はコイニーが本サービスを開始してから1周年にあたり、佐俣社長は同社のこの1年の取り組みを紹介した。2013年度の期初から期末までで同社のサービスを使った送金額が3000%の成長を遂げたことや(写真2)、クレディセゾンや産業革新機構から出資を受けたことなど、企業としてのコイニーの取り組みのほか、同社のサービスの連携などについても述べた。

 例えばSDK(ソフトウエア開発キット)を提供することで、NTT東日本が提供するタブレットをPOSレジ端末として利用する「ラクレジ」のクレジットカード決済サービスとして採用されたことや、クラウド会計のマネーフォワードとデータ連携が可能になったこと(関連記事)などを紹介した。今後、他のクラウド会計サービスや、クラウド型の勤怠管理サービスなどとの連携も検討しているという。

 Coiney リーダーが使える端末も増やしており、直近ではレノボ・ジャパンが販売する「Yoga」シリーズや、米グーグルの「Nexus 7」「Nexus 5」を新たに対応機種として追加した。

 現在、スマートフォンクレジットカード決済サービス(関連記事)の市場は、コイニーのほか、三井住友カードと提携している米スクエアの「SQUARE」、米PayPalの「PayPal Here(ペイパルヒアー)」、楽天の「楽天スマートペイ」がしのぎを削っている。佐俣社長は各社のシェアは拮抗しているという。

 また、佐俣社長はコイニーのユーザー層は日本の人口分布とほぼ同じで中心は40代、利用者は首都圏だけでなく地方にも広がっており、その割合は現状1対1だと述べる。当初は若い世代の利用を想定していたが、幅広い層に利用されていることを念頭に、フリーダイヤルによるサポートや、ファクシミリによる申し込みを受け付けるなど、ネット以外の取り組みも強化しているとした。