写真1●Symantec NetBackup 5230の外観
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写真2●シマンテック、セールスエンジニアリング本部、IMソリューションSE部、シニアプリンシパルセールスエンジニアの勝野雅巳氏
写真2●シマンテック、セールスエンジニアリング本部、IMソリューションSE部、シニアプリンシパルセールスエンジニアの勝野雅巳氏
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 シマンテックは2014年3月27日、データバックアップソフト「Symantec NetBackup 7.6」をストレージサーバー機にプリインストールしたバックアップアプライアンス機器「Symantec NetBackup 5230」(写真1)を発表した。5月から出荷する。対象となるバックアップ容量は14T~76Tバイトで、バックアップ速度は1時間当たり30Tバイト程度。ライセンス費用はソフトウエア製品よりも安くなっており、ソフトウエア製品を購入してバックアップサーバーを構築する場合と比べて、SI費用を含めた初期費用を45%ほど削減できるという。

 今回発表された機器に搭載されるNetBackupは、中規模から大企業に向いたデータバックアップソフト(関連記事:シマンテックがバックアップソフト新版「NetBackup 7.5」、増分からフルバックアップを自動作成)。Windows/Linux/UNIXが混在したマルチプラットフォーム環境で利用できる。ソフトウエアモジュールは三つで、(1)バックアップサーバー(バックアップ管理、スケジュール管理)、(2)エージェント(バックアップ対象の業務サーバーに導入)、(3)メディアサーバー(バックアップメディアを接続したサーバーに導入)---で構成する。

 NetBackupの特徴の一つは、エージェント側で重複排除機能を利用できること。これにより、重複排除済みのデータだけをネットワークに転送してバックアップできる。2012年2月に出荷したバージョン7.5からは、「NetBackup Accelerator」(増分/差分イメージからフルバックアップのイメージを再構成することでバックアップ時間を短縮する機能)や、「Replication Director」(ストレージが備えるスナップショット機能やレプリケーション機能をNetBackupから利用できるようにする機能)などの機能も利用できるようにしている。

NetBackupを導入済みのアプライアンスサーバー

 今回、NetBackupのソフトウエアをプリインストールしたアプライアンスサーバー機を用意した。2013年12月に出荷した最新版のNetBackup 7.6を搭載している。ライセンスの種類は、機能制限がない「プラットフォームライセンス」を採用した。ディスクストレージを内蔵したPCサーバー機にNetBackupのバックアップサーバーとメディアサーバーをインストール/設定してあるので、あとはエージェントを業務サーバーに導入するだけでバックアップ環境を構築できる。「多くのユーザーは、バックアップ環境を個別に構築する必要がないので、アプライアンスで十分だと考えられる」(同社)としている。

 製品の価格は以下の通り。容量14Tバイトのモデルはオープン、容量28Tバイトのモデルは約3100万円から、容量40Tバイトのモデルは約5600万円から、容量76Tバイトのモデルは約9500万円から。なお、容量28Tバイトのモデルは40Tバイト分のディスクを搭載済みであり、ライセンスのアップグレードだけで容量を28Tバイトから40Tバイトに切り替えられる。

 なお、2013年9月には、中小企業向けバックアップソフト「Symantec Backup Exec 2012」をプリインストールしたアプライアンス「Symantec Backup Exec 3600」を提供開始している(関連記事:シマンテック、中小規模の仮想環境をバックアップするアプライアンスを発表)。今回のNetBackup搭載アプライアンスは、Backup Exec搭載アプライアンスよりも、より大規模な用途に適する。