写真●遠隔地バックアップをUDP転送で高速化する(出典:アクロニス・ジャパン/ウイングアーク)
写真●遠隔地バックアップをUDP転送で高速化する(出典:アクロニス・ジャパン/ウイングアーク)
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 アクロニス・ジャパンとウイングアークは2014年2月26日、災害復旧を想定した遠隔地データバックアップの高速化に際し、互いの製品を組み合わせた動作検証を実施したと発表した。互いに販路(販売代理店)は異なるものの、互いの製品を組み合わせたシステムを、顧客にプリセールス/提案する活動で協力し合う。

 2社が動作を検証した製品は、アクロニス・ジャパンのイメージバックアップソフト「Acronis Backup & Recovery 11.5」と、ウイングアークの遠距離向けファイル転送ソフト「CLOUD TRANSPORTER」である。Acronis Backup & Recoveryを使ってバックアップデータを遠隔地に転送する際に、転送ソフトとしてCLOUD TRANSPORTERを利用して転送時間を短縮するというシナリオである(写真)。

 それぞれの製品の概要は以下の通り。

 Acronis Backup & Recoveryは、ディスクイメージを丸ごとバックアップするイメージバックアップソフトである(関連記事:アクロニスのイメージバックアップにActiveDirectryエージェントを追加)。ディザスターリカバリー(災害時復旧)に向く。バックアップ時には、稼働中の業務システムを停止させることなくバックアップできる。復元時には、OSを介さないベアメタル方式によって、物理サーバーや仮想サーバーなどの各種サーバー上に復元できる。

 CLOUD TRANSPORTERは、遠距離向けのファイル転送ソフトである(関連記事:ウイングアーク、遠距離でFTPよりも高速なUDPファイル転送ソフトを発表)。UDPを使うことによって、遠距離通信においてTCPベースのFTPよりも高速にファイルを転送できるようにした。パケット損失に対しては、SHA-1のハッシュでデータの完全性を検証し、欠損したパケットだけを再送信する仕組みとした。ユーザーインタフェースとして、GUI画面だけでなく、CUIコマンドを用意している。CUIコマンドを使えば、Acronis Backup & Recoveryなどの外部ソフトと連携できる。