アクロニス・ジャパンは2014年1月20日、Active Directoryのバックアップ/復元に適したイメージバックアップソフト「Acronis Backup & Recovery 11.5 for Microsoft Active Directory」を発表した。既に1月15日から出荷している。同社がイメージバックアップソフトにActive Directory向けの拡張機能を提供するのは、今回が初めて。

 前提となるAcronis Backup & Recoveryとは、ディスクイメージを丸ごとバックアップするイメージバックアップソフトである。バックアップ時は、スナップショット機能を使い、稼働中の業務システムを停止させることなくバックアップをとる。一方、復元時は、OSを介さないベアメタル方式により、物理サーバーや仮想サーバーなどの各種サーバー上に復元する。

 バックアップ対象のOS/アプリケーションに応じてエディションを分けて提供している。まず、ディスク/ボリューム単位のイメージバックアップという基本機能を提供する、Windows Server/Small Business Server/Linux向けの各エディションを用意している。さらに、個々のミドルウエアのデータを扱うためのエージェントを含んだエディションも用意。これを使うと、ミドルウエアのデータ単位でバックアップ/復元できる。

SQL/Exchange/SharePointに加えてADエージェントを追加

 ミドルウエア用エージェントとしてはこれまで、SQL Server(データベースサーバー)、Exchange Server(メールサーバー)、SharePoint Server(文書管理サーバー)向けに提供してきた。今回、新たにActive Directory(ユーザー認証/アクセス権限情報データベース)向けのエージェントを追加し、Active Directory専用エディションとして提供を開始した。

 Active Directoryエージェントを使ったバックアップでは、バックアップファイルにActive Directoryのメタデータを追加する。これにより、ディスク/ボリューム全体を復元することなく、Active Directoryのデータだけをバックアップイメージの中から抽出して復元できるようになる。これに対して、Active Directoryエージェントを使わない場合、ディスク/ボリューム全体(システムイメージ全体)を復元することになる。

 今回の製品、Acronis Backup & Recovery 11.5 for Microsoft Active Directoryの価格(税別)は、スタンドアローン版が12万8000円。複数のバックアップ対象サーバーを一元管理できる版が、バックアップ対象サーバー当たり16万8000円。既存のAcronis Backup & Recovery 11.5製品にActive Directoryエージェントを追加する版は、3万2200円。