写真1●ジーユーが実施しているアプリ企画「ハートを射抜け!バレンタインショット」
写真1●ジーユーが実施しているアプリ企画「ハートを射抜け!バレンタインショット」
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写真2●ジーユーの萩原将人マーケティング部ダイレクト事業チームリーダー
写真2●ジーユーの萩原将人マーケティング部ダイレクト事業チームリーダー
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 ファーストリテイリング傘下のジーユーは日経コンピュータの取材に対し、2014年3月中にも同社のモバイル会員が1000万人を超えると明かした。1年前の2013年2月には約650万人だったので、この1年で会員が約350万人増加することになる(関連記事:ロゴ刷新したジーユーのOtoO戦略、チラシからスマホとSNSにシフトしてモバイル会員650万人)。

 ジーユーは同社のスマートフォンアプリをダウンロードした消費者を常に飽きさせないため、毎月のようにアプリ上でクーポンが当たるイベントなどを実施している。今現在も2月14日まで「ハートを射抜け!バレンタインショット」というアプリ企画を実施中だ(写真1)。弓矢でハートを射抜くと抽選で5人に1人、100円OFFのクーポンが当たる。

 ほかにも1月には、アプリで「初夢スクラッチ」を実施し、1日に10万回の利用を集めるなど、話題作りを欠かさない。こうした施策がモバイル会員を短期間で1000万人にまで増やす原動力になっている。ちなみにユニクロは一足早く、2013年6月にモバイル会員が1000万人を突破している(関連記事:モバイル会員を1000万人集めたユニクロ、スマホを使い倒した企業が勝ち残る)。

 ほかにもジーユーは、スマホアプリを使った新しいマーケティング手法を模索中。首都圏4店舗では、Bluetoothを使ったスマホアプリへの自動情報配信サービスを実験しているところだ。ジーユーのアプリを入れたスマホを持った消費者がBluetoothをONにした状態で店舗に入ると、その場でスマホにセール情報などがプッシュ配信される仕組みになっている。

 モバイル会員が1000万人となると、ジーユーの店舗で買い物する人の半数は、既にモバイル会員になっている計算になる。つまり、ほぼ半数の来店客のスマホには、既にジーユーのアプリが入っているわけで、「あとはBluetoothがONになっていれば、ピンポイントで情報提供が可能になる」(萩原将人マーケティング部ダイレクト事業チームリーダー、写真2)。

 今後はGPSも併用し、店舗の近くに来た消費者には「BluetoothをONにして来店してください」と促すメール配信も検討する。こうしてモバイル会員向けに情報配信の精度を高めていきたいとしている。