伊藤忠テクノソリューションズ(CTC)は2014年2月3日、Oracleデータベースの性能を監視して稼働状況を可視化するSIサービス「高度解析アドバイザリーサービス」をメニュー化した。オンサイトに性能監視ソフトを設置し、これをCTCが運用する。メニューに応じて、診断レポートの定期報告から、障害発生時の解析までをカバーする。サービスの価格は、年額100万円から。販売目標は、システム構築などの派生サービスを含めて、3年間で30億円。

 「高度解析アドバイザリーサービス」は、RDBMS(リレーショナルデータベース管理システム)の性能監視サービスである。リアルタイム監視と、ログの詳細分析の機能を提供する。(1)基本サービスとなる「クイックレポートサービス」では、CTCが月次で性能診断レポートを作成し、ユーザーに提示する。サービスに利用する性能監視ツールは、CTCだけでなく、ユーザー自らが使うことが可能。クイックレポートサービスの価格は、年額100万円から。

 性能診断に使うツールは、韓国EXEM(日本法人は日本エクセム)の「MaxGauge」(関連記事:エクセムがSGA参照型のOracle性能解析ソフトに新版、SQL実行計画の定期取得など)。同ソフトを使うと、性能のボトルネックをドリルダウン分析できる。稼働状況をリアルタイムに把握できるほか、事後分析によって障害発生時のトリガーを特定できるという。解析に使う情報は、OWI(Oracle Wait Interface)を介して処理待ちイベントの情報を取得するほか、発行されたSQLなどを収集する。SGA(System Global Area)を直接参照して情報を収集する方式であるため、Oracle Databaseに負荷をかけずに情報を取得できる。

 CTCは、基本サービスとなるクイックレポートサービスのほかに、追加可能な二つのサービスをメニュー化している(追加サービスはいずれも年間契約で、価格は個別見積もり)。(2)「定期診断サービス」(1年に4回実施)では、クイックレポートサービスよりも深いレベルで診断し、さらに、問題となっている事象に対するアドバイスを行う。(3)「障害解析サービス」(年に1回実施)では、発生した個別の障害事案に対して、詳細な調査を実施し、具体的な回避策、解決方法を提示する。