シマンテックは2014年1月7日、分散ファイルシステムソフトや論理ボリューム管理ソフトなどで構成する、ストレージ管理パッケージの新版「Storage Foundation 6.1」(旧称はVeritas Storage Foundation)を発表、同日提供を開始した。新版では、サーバー内蔵ストレージやDAS(直接接続ストレージ)などのローカルストレージを、共有ストレージや分散キャッシュとして利用できるようにした。

 Storage Foundationは、分散ファイルシステムのCluster File System(CFS)を中核としたストレージ管理ソフト(関連記事:シマンテックがストレージ管理製品群に新版、データ削減と可用性を強化)。新版では、ローカルストレージによってストレージアクセスを高速化する、二つの機能を追加した。ローカルストレージを共有ストレージとして使う「Flexible Storage Sharing」(FSS)と、ローカルストレージを分散キャッシュとして使う「SmartIO」である。

 新機能の一つFSSは、Cluster File Systemに組み込まれている。クラスター接続したサーバー機のローカルストレージを、個々のサーバーから見て共有ストレージとして使えるようにする。この、ローカルストレージ上に構築した共有ストレージは、外部の物理的な共有ストレージと同様に利用できる。外部ストレージと同じく、論理ボリュームを作成して利用する。また、外部ストレージと混在させて同一の名前空間で利用できる。従来のCluster File Systemでは、データの格納場所として外部ストレージが必須となっていた。

 二つ目の新機能SmartIOは、サーバー機のローカルストレージをストレージのキャッシュとして利用できるようにする。サーバー上で動作するコマンドラインツール(sfcacheコマンド)から利用する。スタンドアローンでも動作するが、複数のサーバー機をクラスター化した場合、複数のサーバーにまたがった分散キャッシュ層を形成する。ファイルシステム、ボリューム、ファイルなど各種の単位でキャッシュする。単に直近のデータをキャッシュするだけでなく、ストレージI/Oの種類をヒューリスティックに(振る舞いを検知して)分析することで、キャッシュするデータとキャッシュしないデータを判別するという。

 価格(税別)は、前版(バージョン6.0)と同じ。最も安価なケース(最も設定性能が低いCPUで1コアを使うケース)では、Windows版が1万7680円から、Linux版が1万6510円から、UNIX版が5万3950円から。