米Appleが、3Dモーションセンサーを手がけるイスラエルのPrimeSenseを買収すると複数の海外メディア(米VentureBeat米SlashGear米PCMag.com)が現地時間2013年11月17日に、イスラエルの経済紙Calcalistの記事を引用して伝えた。両者は2週間後に正式な発表を行う予定という。

 報道によると買収金額は約3億4500万ドル。AppleがPrimeSenseの買収を検討しているという報道は7月ごろにあり、その時点で伝えられていたAppleの提示額は2億8000万ドルだった。その後両者は交渉を続けてきたが、新たな提示額で協議がまとまったとメディアは伝えている(関連記事:Apple、3Dモーションセンサーを手がけるイスラエル企業の買収に向け交渉中---海外メディア報道)。

 PrimeSenseの創業は2005年で、本社はテルアビブ。同社は米Microsoftのジェスチャー入力コントローラー「Kinect」の初代機に技術を提供したことで知られているほか、台湾ASUSTeK Computerのパソコン向けユーザーインタフェース装置「Xtion」や米iRobotの遠隔治療アシスタントロボットなどにも技術を提供している。VentureBeatによると、この買収により将来のiPhone、iPad、MacBookにPrimeSenseのモーショントラッキング技術が導入される可能性がある。だが、Appleの狙いは、長年うわさされているスマートテレビプロジェクト「iTV」の開発強化にあるという。

 なお、PrimeSenseはAppleが買収する2社目のイスラエル企業になる。Appleは2011年に同国のフラッシュメモリーメーカーをAnobitを買収しており、この時の買収金額は、4億~5億ドルだったと伝えられている。