写真●AmiVoice Communication Suite 2.0のオペレーター画面
写真●AmiVoice Communication Suite 2.0のオペレーター画面
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 アドバンスト・メディアは2013年11月11日、コールセンター向けの音声認識ソフトの新版「AmiVoice Communication Suite 2.0」(写真)を発表した。11月18日に出荷する。新版では、オペレーター端末ではなくサーバー側で音声を認識する形態に改めた。初期費用は、50席で1000万円程度から。

 AmiVoice Communication Suiteは、顧客とオペレーターの音声通話を日本語テキストに変換して管理するソフトである(関連記事:アドバンスト・メディア、コールセンターの音声対応をスコア化するソフトを出荷)。通話品質をスコア化する機能も備える(あらかじめ設定したキーワードを含むか、適切なスピードで話しているか、顧客の言葉との間合いは適切か、全体の通話時間は適切かなど)。

 新版では、音声認識(音声のテキスト化)をサーバー側で実施するようにシステムアークテクチャーを改善した。音声認識をサーバー側に任せ、オペレーター端末上には変換後のテキストを表示するだけになった。これまではオペレーター端末側で音声をテキスト化していたが、オペレーター端末のスペックが低すぎるため使えない場合があったという。

 音声は、オペレーター端末を介さずに、IP-PBX(IP電話サーバー)からAmiVoiceのサーバーに渡す(音声をリアルタイムにキャプチャーして取り込む)。AmiVoiceのサーバーは、これをリアルタイムにテキスト化し、個々のオペレーター端末に送信する。この仕組みにより、オペレーター側のシステム構成も簡素化された。従来は、IP電話機にヘッドセットとオペレーター端末を接続して音声を取り出すための専用アダプターが必要になっていた。

 オペレーター側の要求スペック/システム構成の簡素化のほかに、通話データの管理も簡単になった。サーバー側で音声認識処理を行うことにより、保留や転送があっても、一つの通話に対して一つの録音を実現できるようになった。さらに、サーバー側で音声を認識することで、電話機で生じるエコーの影響が大幅に減り、録音音声の品質と音声認識の精度が向上したという。