2013年11月6日、ポリコムジャパンは、Webブラウザーで利用するWeb会議ソフトウエアソリューション「Polycom RealPresence CloudAXIS スイート」(以下、CloudAXIS)を発売した。CloudAXISは、提供予定のアナウンスを2012年にしており、米国では2013年の第1四半期から販売していた(関連記事:ポリコム、新コーデックを採用したテレビ会議システム/ソフトウエアを発表)。

 CloudAXISはWebブラウザーで利用するWeb会議システムで、Webカメラを装着したWindowsパソコンやMac、iPhone、iPad、Android端末から使える。対応するWebブラウザーは、Chrome、Firefox、Internet Explorer、Safari。CloudAXIS利用時にWebブラウザーにプラグインソフトがインストールされて使えるようになる。ハードウエアとして販売している同社製のテレビ会議システムとも会議ができる。

 ハードウエアによるテレビ会議システムを中心にしたビジネスを展開してきた同社だが、ソフトウエア製品も提供している。2012年10月に発表したWindowsおよびMac用の「Polycom RealPresence Desktop 2.0」などがある(関連記事:ポリコム、新コーデックを採用したテレビ会議システム/ソフトウエアを発表)。

 しかしこれらの利用には、企業内に設置した同社製テレビ会議システムへファイアウォール越しにアクセスする仕組みが必要になっている。CloudAXISはシスコシステムズの「WebEx」やブイキューブの「V-CUBE ミーティング」などのWeb会議クラウドサービスと同様に、こうした仕組みは必要とせずHTTPの通信さえできれば利用できる。「例えば、社内の従業員だけで会議をする際はRealPresence Desktop 2.0を利用し、外部委託先の従業員を交えた会議をしたいときはCloudAXISを利用する――といった使い分けもできる」(ポリコムジャパン営業技術部部長の山下浩賢氏)という。

 SkypeやGoogle Talk、Facebookなどと連携できるのも特徴だ。それらのクラウドサービスが持つアドレス帳データをインポートし、Web会議に招待する相手にメッセージを送信できる。メッセージにはWeb会議にアクセスするためのリンクを自動で挿入し、招待された側はそれをクリックすることでWeb会議に参加できる。CloudAXISが備えるカレンダー機能を使い、招待メッセージを送って会議を予約することもできる。

 想定している販売ターゲットは、同社製テレビ会議システムを所有する大企業やWeb会議サービスを提供するアプリケーション・サービス・プロバイダー(ASP)。販売代理店経由でこれらの企業に販売する。販売価格はオープン。