写真1●UNIVERGE SV9300の外観
写真1●UNIVERGE SV9300の外観
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写真2●SIPサーバーと連携する業務アプリケーションのサンプル画面
写真2●SIPサーバーと連携する業務アプリケーションのサンプル画面
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写真3●NECで執行役員を務める保坂岳深氏
写真3●NECで執行役員を務める保坂岳深氏
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 NECは2013年11月5日、IP電話やUC(統合コミュニケーション)の基盤となるSIPサーバー装置を刷新し、新機種「UNIVERGE SV9500」と「同SV9300」(写真1)を発表した。11月25日に出荷する。新機種では、SOAP/XMLによるWeb APIを搭載し、SIP連携アプリケーションを開発しやすくした。

 UNIVERGE SV9500/9300は、IP(Session Initiation Protocol)サーバー装置である。IPアドレスと電話番号をひも付けたり、呼制御を行ったりと、IPネットワーク上で電話アプリケーションを利用できるようにする。システム規模に応じて、IP電話の内線を4000台まで収容する上位機種のSV9500と、1536台(最小構成では128台)まで収容する下位機種のSV9300を用意した。

 既存モデル(SV8500/8300、関連記事)の後継に当たる。新機種での主な機能強化点は、業務アプリケーションと連携しやすくしたこと。具体的には、外部のアプリケーションからWeb API(SOAP/XML)を介して、SV9500/9300のSIPサーバー機能を利用できるようにした。これにより、IP電話などを業務アプリケーションに組み込みやすくなった。将来的にはREST APIも提供する予定。

 製品発表会では、SIPサーバーと連携する業務アプリケーションのサンプルをデモンストレーションした(写真2)。保守担当のフィールドエンジニアの位置情報をIM(インスタントメッセージ)で登録させておくことで、ある現場でヘルプが必要な時に付近にいる経験豊富な保守担当者に電話をかけて依頼する、というアプリケーションを実演した。

 APIの提供など業務アプリケーション連携を重視する姿勢について、NECで執行役員を務める保坂岳深氏(写真3)は、「業務アプリケーション単独では作り込みが難しい業務プロセスを、電話などのコミュニケーションで補完できる」と説明する。

 価格(税別)は、下位機種のSV9300が50万円から。上位機種のSV9500が、専用ハードウエアを使ったテレフォニーモデル(UC機能はオプション)が500万円から、汎用PCサーバーをベースとするUCサーバーモデル(UC機能を標準で提供)が未定。