写真1●中大規模向けのSIPサーバー「UNIVERGE SV8500」
写真1●中大規模向けのSIPサーバー「UNIVERGE SV8500」
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写真2●小規模向けのSIPサーバー「UNIVERGE SV8300」
写真2●小規模向けのSIPサーバー「UNIVERGE SV8300」
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 NECとNECインフロンティアは2008年5月28日,IP電話やインスタント・メッセージをはじめとするユニファイド・コミュニケーション(UC)の基盤となるSIPサーバーの新製品を発表した。内訳は同社の主力SIPサーバー「UNIVERGE SV7000」の次機種となる中大規模向けの「UNIVERGE SV8500」(写真1)と,小規模向けの「UNIVERGE SV8300」(写真2)の2機種。

 価格はSV8500が500万円から,SV8300が50万円から。出荷開始時期はSV8500が6月30日,SV8300が5月28日。同製品を含めた企業向けのネットワーク事業全体として年間5000億円の売り上げを目指す。

 今回の製品の狙いとして,NECの平田英之UNIVERGEソリューション推進本部長は「企業の間でユニファイド・コミュニケーションへの興味が高まっている。今回の製品はそのニーズに応え,コアとなるSIPサーバー機能を強化。既存環境からIP環境への移行のしやすさも考えた」と説明する。現行機種であるSV7000が発売から4年以上が経ち,リースアップのタイミングが訪れつつあることにも考慮しているという。

 中大規模向けのSV8500は,SV7000に加えて同社の中大規模向けPBXである「APEX 7600i」の次機種としての位置付け。これまでSV7000で実現していた,FOMA/無線LANデュアル端末への対応やクリックtoダイヤルの機能に加え, NGNを使ったサービスへの対応や携帯電話事業者との連携によるFMCサービス,ビデオ会議などのUCシステムにいち早く対応しているという。最大収容回線数は12万回線。

 既存システムからの移行のしやすさとして,従来機器で利用していた電話機やソフトウエアを流用できるほか,既存システムとSV8500の一体運用も可能とした。「徐々に既存システムからSV8500に移行し,安全な形で移行を完了できるよう配慮している」(平田本部長)。

 小規模向けのSV8300は,同社の小規模向けPBX「APEX 3600i」の次機種となる。「これまでIP化があまり進んでいなかった中小規模の企業にも,ユニファイド・コミュニケーションなど,IPを活用したアプリケーションの導入を加速させたい」(平田本部長)という狙いで開発した。1ユニットでIP電話システムが構築可能で,部品の集約により従来機と比べて37%の省電力を実現している。収容可能な回線数は最大で1536となっている。

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