米Amazon.comが現地時間2013年10月24日に発表した同年第3四半期(7~9月)の決算は、売上高が170億9200万ドルとなり、前年同期の138億600万ドルから24%増加した。純損失は4100万ドル(希薄化後1株当たり損失は0.09ドル)で、前年同期の純損失2億7400万ドル(同0.60ドル)から縮小した。また営業損失は2500万ドルで、前年同期の営業損失2800万ドルから縮小した。

 売上高は市場の予測を上回ったが、同社は引き続き投資を拡大しており、営業経費が売上高と同じ割合で増えた。当期の営業経費は171億1700万ドルで、このうち売上原価、物流施設、マーケティング、技術基盤やコンテンツにかかる費用がいずれも増加した。とりわけ、物流施設の費用が前年同期から35%増、技術基盤やコンテンツの費用が同46%増と大きく増えている。

 事業別の売上高は、書籍や音楽/映像メディアなどを扱うメディア部門が50億3300万ドルで、前年同期比9%増。家電・日用品部門は110億4800ドルで同29%増。Amazon Web Services(AWS)の北米事業や広告事業などの「その他」部門が10億1100万ドルで同56%増えた。

 地域別の売上高は、北米(米国とカナダ)が103億100万ドルで同31%増、海外部門(英国、ドイツ、日本、フランス、中国、イタリア、スペイン、インド、メキシコ)が67億9100万ドルで同15%増。

 2013年第4四半期(10~12月)の業績見通しは、売上高を235億~265億ドルの範囲と見込んでいる。前年同期比10%~25%増加する見通し。また営業損益は、5億ドルの黒字~5億ドルの赤字と予想している。前年同期(2012年第4四半期)は営業利益4億500万ドルを計上していた。同社は年末商戦に向けて米国で約7万人の臨時従業員を雇い入れる予定。これら臨時雇用者は昨年と同様、年末商戦後に数千人が正社員になると同社は見込んでいる(関連記事:Amazon、年末商戦に向け臨時雇用を拡大、米国で7万人、英国で1万5000人)。

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