米Facebookがモバイルデータ圧縮技術の米Onavoを買収することで両社が合意したと、Onavoが現地時間2013年10月13日に明らかにした。買収金額などの詳細な条件については明らかにしていない。

 Onavoは2010年に設立された非公開企業。通信データを圧縮する「Onavo Extend」やデータ消費量を管理する「Onavo Count」といったiOSおよびAndroid向けユーティリティーアプリケーションのほか、モバイルマーケティングサービス「Onavo Insights」を手がけている。

 同社共同創業者のGuy Rosen最高経営責任者(CEO)は、「より効率的なデータ使用の実現に取り組み、Facebookが提唱するインターネット普及促進団体『Internet.org』において重要な役割を担っていきたい」と述べている。

 Facebookは今年8月に、現在インターネット接続環境にない約50億人がインターネットを利用可能になることを目指すとして、フィンランドNokia、スウェーデンEricsson、ノルウェーOpera、米Qualcomm、韓国Samsung Electronics、台湾MediaTekとともにinternet.orgを立ち上げた。主に、低価格料金の実現、データ通信の効率化、新たなビジネスモデルの確立などに力を入れている(関連記事:Facebook、NokiaやSamsungらと世界のネット普及促進を図る「internet.org」発足)。

 Onavoは買収手続き完了後も、従来どおりOnavoブランドでアプリケーションの提供を継続する。イスラエルのテルアビブにあるオフィスは、Facebookの新たなイスラエル拠点となる。

 米メディア(TechCrunch)は、複数のイスラエル紙の報道などから、買収金額を1億~2億ドルと見ている。

[発表資料へ]