図1●携帯電話大手3社の純増数推移
図1●携帯電話大手3社の純増数推移
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図2●携帯電話大手3社における番号ポータビリティ(MNP)の転入出状況
図2●携帯電話大手3社における番号ポータビリティ(MNP)の転入出状況
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 携帯電話大手3社は2013年10月7日、2013年9月末時点の携帯電話契約数を発表した。新規契約から解約を差し引いた純増数は、ソフトバンクモバイルが27万700件と21カ月連続の1位となった(図1)。2位のKDDI(au)は23万2700件の純増、3位のNTTドコモは6万6800件の純減だった。

 NTTドコモの純減は今年に入って3度目。2012年11月に過去最悪の純減を記録(関連記事:11月の携帯純増数もソフトバンクが首位、ドコモは過去最悪の純減)したばかりだったが、2013年9月はそれよりも悪かった。純減の主な要因は、iPhoneの販売参入が明らかとなって買い控えが進んだこと。9月20日のiPhone発売後も予約受け付けだけで入荷待ちの状態が現在も続いており、「全体の販売数は前年9月に比べて大幅に減った」(同社)という。

 それでもiPhoneの販売参入でMNP(モバイル番号ポータビリティー)の転出が改善してよさそうだが、9月も13万3100件の大幅な転出超過だった。これは、iPhone 5の在庫処分で他社が攻勢に出た影響が大きい。店頭ではiPhone 5が「端末一括0円+数万円のキャッシュバック」などで投げ売りされており、iPhone 5s/5cの発売直後にもかかわらず、販売ランキングでiPhone 5が上回っていたことがあった。NTTドコモでは「ファミ割MAX50」や「ひとりでも割50」の2年契約がこの時期に満了を迎えるユーザーが多いことも影響したとみているようだ。

 他社のMNP転入出状況は、KDDIが11万800件、ソフトバンクモバイルが2万2700件の転入超過だった(図2)。MNP転入超過数では、KDDIが24カ月連続の1位である。なお、上記の純増数に占める通信モジュール分はNTTドコモが8500件、KDDIが3600件、ソフトバンクモバイルが6万6700件。ソフトバンクモバイルは「PhotoVision」をはじめとした通信モジュールが大きく貢献しており、通信モジュールを除いた純増数ではKDDIが首位となる。

 携帯大手3社以外の純増数はウィルコムのPHSが4万1500件、ソフトバンク系のWireless City PlanningのAXGPが17万4800件、KDDI系のUQコミュニケーションズのWiMAXが1万200件だった。