写真●Acronis vmProtect 9の画面
写真●Acronis vmProtect 9の画面
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 アクロニス・ジャパンは2013年10月1日、VMware仮想サーバーの保護に特化することで価格を抑えた中小企業向けのイメージバックアップソフトの新版「Acronis vmProtect 9」(写真)を発表、同日出荷した。新版では、SQL Server/Excahnge Serverをデータベース単位で復元できるようにした。価格(税別)は、VMware ESX/ESXiが動作する物理サーバー機のCPUソケット当たり6万円。

 Acronis vmProtectは、VMware ESX/ESXi上で動作する仮想サーバー機のシステムイメージを、スケジュールに則って外部のNASなどにファイルとしてバックアップするソフトである。汎用のイメージバックアップソフト「Acronis Backup & Recovery 11.5」の機能下位版に当たり、バックアップ対象をVMware仮想サーバーに限定することで価格を低く抑えている(関連記事1関連記事2)。

 バックアップ対象となる仮想サーバー機のイメージは、VMware ESX/ESXiが標準で用意するAPI「vStorage API for Data Protection」(VADP)を使ってエージェントレスで取得する。Acronis vmProtectのソフトウエアはスタンドアローンで動作し、VMware ESX/ESXiとLAN上で通信できる任意のWindowsパソコンにインストールして利用する(ESX/ESXi上で動作する仮想アプライアンスの形態でも導入可能)。

SQL Server/Exchange ServerをDB単位で復元可能に

 今回のメジャーバージョンアップでは、大きく三つの機能を追加した。一つは、米Microsoftのミドルウエアについて、仮想サーバーイメージ全体を復元しなくても、アプリケーション単位でデータを復元できるようにしたことである。例えば、SQL Serverのデータベース単位、Exchange Serverのデータベース単位またはメールボックス単位での復元ができる。

 二つめの新機能は、複数台のVMware ESX/ESXiサーバーがある場合に、これらのバックアップ/復元を集中管理できるようにするダッシュボードである。Acronis vmProtectをインストールしたWindows機群を束ねて集中管理できる。

 三つめの新機能は、Acronis vmProtectの設定内容をインポート/エクスポートできるようにしたことである。Widnows上にインストールしたAcronis vmProtectと仮想アプライアンスとして導入したAcronis vmProtectとの間で設定内容を移行するといったことが可能になる。