写真1●Acronis vmProtect 8の管理画面(VMware vCenter)
写真1●Acronis vmProtect 8の管理画面(VMware vCenter)
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写真2●Acronis vmProtect 8の管理画面(専用Webコンソール)
写真2●Acronis vmProtect 8の管理画面(専用Webコンソール)
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 アクロニス・ジャパンは2012年11月28日、VMware仮想サーバーの保護に特化して価格を抑えたイメージバックアップソフトの新版「Acronis vmProtect 8」(写真1)を発表、同日出荷した。サーバー数台規模の中小企業に向く。新版では、増分データだけを使った短時間でのリカバリなど、いくつかの機能を強化した。価格(税別)は、VMware ESX/ESXiが動作する物理サーバー機のCPUソケット当たり6万円。

 仮想サーバー機のシステムイメージは、VMware ESX/ESXiのAPIを介して受け取る仕組み。このため、個々の仮想サーバーやVMware ESX/ESXiの上に別途バックアップソフトの機能を組み込む必要がない。こうして取得したシステムイメージを、スケジュールにのっとって外部のNASなどにファイルとしてバックアップする。ブートメディアを作成すれば、ESX/ESXiのシステムを丸ごと復元することも可能である。

 VMware ESX/ESXiとAPI連携する管理サーバー機能は、Windows上でスタンドアローンで動作する。管理サーバーはWebアプリケーションであり、ローカルやリモートのWebブラウザーから管理画面(写真2)を利用できる。新版ではさらに、管理サーバーの動作形態を拡大し、VMwareの運用管理コンソールであるVMware vCenterのプラグインの形態で使えるようにした。「専用のWeb画面は使いにくい」というユーザーの声に応え、管理機能をvCenterに統合したという。

 機能面では、新版で増分リカバリ機能を追加した。なお、以前の版から、増分バックアップ(前回バックアップとの差分だけをバックアップ)によるフルバックアップイメージの生成や、ファイル/フォルダ単位でのデータリカバリ、といった使い方ができていた。今回はさらに、システム全体のリカバリ時に、フルバックアップイメージを使う方法に加え、増分データだけを使ってリカバリできるようにした。これにより、リカバリ時間を短縮できる。