米Googleは、モバイルアプリケーションを手がける米国の新興企業Bump Technologiesを買収した。Bump Technologiesが、現地時間2013年9月16日に公式ブログで発表した。米AllThingsDによると、Googleの広報担当者もBump Technologiesの買収を認めている。

 GoogleとBump Technologiesは詳細について明らかにしていないが、買収金額は3000万ドル以上で、最大6000万ドルになるとAllThingsDは伝えている。Bump Technologiesの設立は2008年で、本社はカリフォルニア州マウンテンビュー。共同創業者で最高経営責任者(CEO)のDavid Lieb氏は、米Texas Instrumentsでアルゴリズムの開発を手がけた経歴を持つ。

 同社はスマートフォン同士や、スマートフォンとパソコンを軽く接触させることでデータ交換を行うアプリケーション「Bump」を手がけている。2012年には、写真共有アプリケーション「Flock」も立ち上げた(関連記事:スマホでパソコンにタッチするだけでデータ共有、「Bump」がWeb版を強化)。

 報道によると、Bumpの累計ダウンロード数は1億件以上。Flockも、世界50カ国以上でトップ10に入る人気アプリケーションとなっている。Bump Technologiesは公式ブログで、「BumpとFlockはともに“当面”サービスを継続していく」としており、将来はGoogleの事業に取り込まれる可能性がある。なおAllThingsDは、今回のBump買収のケースは、新興企業の製品やブランドを取得せず、人材や技術力だけを得る「acqui-hire」が目的ではなさそうだ、と伝えている。

[Bump Technologies公式ブログへの投稿記事]