写真1●20型で4K対応のIPSα液晶ディスプレイ搭載の企業向けのタブレット「TOUGHPAD(タフパッド) 4K UT-MB5」
写真1●20型で4K対応のIPSα液晶ディスプレイ搭載の企業向けのタブレット「TOUGHPAD(タフパッド) 4K UT-MB5」
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 パナソニックは2013年9月6日、20型で4K対応のIPSα液晶ディスプレイ搭載の企業向けタブレット「TOUGHPAD(タフパッド) 4K UT-MB5」を発表した(写真1)。OSはWindows 8.1 Proを搭載する。発売は12月初旬で、標準モデルの「UT-MB5010SBJ」とスマートカードリーダー対応モデル「UT-MB5025SBJ」の2モデルを用意する。価格はオープンだが想定価格は45万円から。

 特徴は、(1)20型の4K対応で、解像度が3840×2560ドット、983万画素のIPSα液晶ディスプレイを搭載し、高精細な表示を実現、(2)重さ約2.35kg、厚さ12.5mmで同クラスのタブレットでは最軽量、最薄、(3)オプションの電子タッチペンで視差の少ない手書き入力が可能、(4)OSはWindows 8.1 Proを搭載、プロセッサには米インテルのCore i5-3437U vPro、グラフィックスチップに米NVIDIAのGeForce 745Mを採用する――といった点である。

写真2●落下時の衝撃によるガラス面の割れが発生しにくい構造を採用
写真2●落下時の衝撃によるガラス面の割れが発生しにくい構造を採用
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 (1)はA3用紙をほぼ実寸で表示できる大きさである。A3表示のためにアスペクト比を15:10にした専用パネルを開発した。またsRGBの色空間をサポートしており高い色再現性が可能であるという。視野角も175度と広い。(2)については薄くても頑丈さを維持するために「ホットメルト」と呼ぶ接着を採用。落下時の衝撃によるガラス面の割れが発生しにくいという(写真2)。(3)のペン入力はアノト方式を採用する。アノト方式は一般に紙に書いた情報をデジタル化するものだが、紙ではなく液晶ディスプレイで実現できるようにパナソニックが独自に開発を加えた。

 TOUGHPAD 4Kの用途としては、CADシステムをデスクから持ち出し複数人でレビューしたり、化粧品の店頭販売で画面上で化粧した状態をリアルに表現したり、レントゲン写真などの医療用画像を複数表示したりを想定する。

写真3●TOUGHPAD 4Kを発表するパナソニック ITプロダクツ事業部 事業部長の原田秀昭氏
写真3●TOUGHPAD 4Kを発表するパナソニック ITプロダクツ事業部 事業部長の原田秀昭氏
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 発表会冒頭、同社ITプロダクツ事業部 事業部長の原田秀昭氏が登壇し、同社のPC事業について説明した。「Let's note」シリーズや業務用ノートパソコン「TOUGHBOOK」といったモバイルに特化した商品展開をする中で、新たな提案として同社は企業用途に耐え得る頑丈なタブレットとして「TOUGHPAD」シリーズを展開。昨年発売したAndroid搭載10.1型の「FZ-A1」、今春発売したWindows 8搭載の10.1型「FZ-G1」、Android搭載の7型「JT-B1」に続く第4弾としてTOUGHPAD 4Kを紹介した(写真3)。

 なお、同製品はドイツ・ベルリンで開催中のIFA 2013直前のプレスカンファレンスでも発表されており(関連記事)、日本だけでなく、欧州で12月、米国では2014年1月以降発売する予定である。