パナソニックは2013年9月4日(ドイツ現地時間)、IFA 2013に先駆けてプレスカンファレンスを開催し、4K対応テレビやタブレットなどの最新製品を発表した。

 カンファレンスの冒頭でパナソニックは、新しいブランドスローガン「A Better Life, A Better World」を披露。これまで採用してきた「ideas for life」に代わり、創業100周年となる2018年に向けてパナソニックが目指す姿をあらわすものとして採用する。具体的には、クラウドに接続されたスマート家電が、使いやすくインテリジェントに機能するという未来的な家庭のイメージ動画を披露した。

世界初のHDMI 2.0搭載4Kテレビを発表

写真1●IFA 2013で4K対応製品を発表するパナソニック AVCネットワークス社 社長の宮部義幸氏(左)
写真1●IFA 2013で4K対応製品を発表するパナソニック AVCネットワークス社 社長の宮部義幸氏(左)
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 4Kテレビの新製品として、65インチの「Smart VIERA TX-L65WT600」を発表した(写真1)。IFA 2013において正式発表される最新規格「HDMI 2.0」を世界で初めて採用し、秒間50または60フレームの4K映像に対応する。

 4K解像度に対応したH.264デコーダを搭載し、SDカードやUSBメモリーに記録した4K映像の再生、インターネット上の4K動画のストリーミング再生にも対応する。

 また、映像以外の分野における4Kの活用も提案。インタフェースとしてDisplayPort 1.2aを搭載しており、PCとDisplayPortで接続することで、高精細な4Kゲームを楽しむことができる。また、TX-L65WT600自体にHTML5対応のWebブラウザを搭載しており、Webコンテンツを4K画面で表示できる。4K写真にも対応、フォトビューアーを内蔵する。

 パナソニック AVCネットワークス社 社長の宮部義幸氏は、4K対応の有機ELディスプレイやLSI、20インチタブレットなどを振り返り、今後も4K技術に注力していくという姿勢を表明した。

20インチの4Kタブレットを一般発売へ

写真2●20インチの4Kタブレットも披露
写真2●20インチの4Kタブレットも披露
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 4Kの未来像として宮部氏は、H.264の後継となる動画圧縮規格「H.265」を挙げた。また、4Kはエンタテイメント用途だけでなく、高精細な画面を生かしたセキュリティや医療用途など、幅広い分野に展開できることを示した。さらに、日本の放送事業者が2020年から4Kを超える「8K」の放送を開始するという事例を紹介し、「ポスト4K」時代の到来を予言した。

 また、パナソニックは20インチの4Kタブレットも披露した(写真2)。この製品は2013年1月のCES 2013でプロトタイプとして発表されたもの(関連記事)。まもなく欧州において、市販の製品として発売する予定であるという。