写真●Lattus-Dの外観
写真●Lattus-Dの外観
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 日本クアンタムストレージは2013年9月5日、スケールアウトによって容量を拡張できるオブジェクト格納ストレージの新製品「Lattus-D」(写真)を発表、同日販売を開始した。2013年10月から出荷する。REST API経由でアクセスするストレージシステムであり、バックアップソフトなどと組み合わせて使うことを想定している。

 Lattus-Dは、2階層のノードで構成する。(1)「S10ストレージ・ノード」(高さは1U)は、最下層に位置する、データ格納用のストレージである。(2)「C10コントローラー・ノード」(高さは1U)は、S10ストレージ・ノードに対してHTTP REST APIでアクセスできるようにするRESTヘッドである。主に、バックアップソフトやファイルシステムソフトなどから、REST APIを介して利用する。

 Lattus-Dは、2013年1月から出荷している「Lattus-X」(関連記事)から見て、機能下位パッケージに相当する。Lattus-Xは3階層で構成するパッケージであり、Lattus-Dの二つの階層(ストレージとRESTヘッド)に加え、最上位の階層としてNAS(CIFS/NFS)ヘッドの「A10アクセス・ノード」を含む(A10アクセス・ノードが、CIFS/NFSをREST APIに変換してC10コントローラー・ノードに渡す)。

 Lattus-Dの参考価格(米国での価格)は、最小構成で32万5000ドル。この時の構成は、S10ストレージ・ノード(容量36Tバイト)×6台(合計で216Tバイト)、C10コントローラー・ノード×3台、これらのノードをTCP/IPで接続するスイッチ機器×2台、である。別途、A10アクセス・ノードをオプションで追加することも可能である。

 なお、C10コントローラー・ノードにアクセスするREST APIを標準で搭載した製品としては、Lattus-XのA10アクセス・ノードのほかに、ファイルシステムソフトの「StorNext」(米Quantum製)や、バックアップソフトの「Simpana 10」(米CommVault製)などがある。米Quantumでは、米CommVaultと協業し、Lattus-DとSimpana 10を組み合わせた利用方法を提案している。