写真1●Lattus-Xの外観
写真1●Lattus-Xの外観
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写真2●米Quamtumでワールドワイド・ビッグデータ分野のマーケット開発担当バイス・プレジデントのランス・フキル氏
写真2●米Quamtumでワールドワイド・ビッグデータ分野のマーケット開発担当バイス・プレジデントのランス・フキル氏
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 日本クアンタムストレージは2012年12月7日、スケールアウトによって数百ペタバイト級まで拡張できるオブジェクト格納ストレージの新製品「Lattus-X」(写真1)を発表した。2013年1月に出荷開始する。広域での大規模なアーカイブ用途を狙う。価格(税別)は、容量500Tバイトの基本構成で、6750万円から。

 Lattus-Xは3階層のノードで構成する。(1)「S10ストレージ・ノード」(高さは1U)は、最下層に位置する、データ格納用のストレージ。(2)「C10コントローラー・ノード」(高さは1U)は、S10ストレージ・ノードに対してHTTP REST APIでアクセスできるようにするRESTヘッド。(3)「A10アクセス・ノード」(高さは2U)は、C10コントローラー・ノードに対してNAS(CIFS/NFS)としてアクセスできるようにするNASヘッド、である。

 ノードを互いにTCP/IP接続して使う。NASヘッド(A10)は広域分散を想定しており、複数ノードにまたがった単一のネームスペースを運用できる。A10の配下には、スイッチを介して複数台のRESTヘッド(C10)を配置する。業務システムからのNASアクセス要求は、いったんREST要求へと変換されて、最終的にストレージノード(S10)に渡される。なお、同一ファイルに対して、NAS経由とREST経由の双方からアクセスする使い方はできない。

 それぞれのノード数には「実質的な制限はない」(米Quamtumのランス・フキル氏、写真2)としている。「単一ネームスペースで数百ペタバイトまで拡張できる」(同社)。この場合、ストレージノードであるS10の容量は1ノード当たり36Tバイトなので、1万台規模のS10を同一システムとして運用できることになる。なお、NASヘッドのA10は、1ノード当たり最大4億ファイルの制限がある。

 また、ノードに障害が発生することを想定したエラー訂正の手法として、ファウンテン符号化アルゴリズムを採用したとしている。

 容量500Tバイトの基本構成に含まれる要素は、C10コントローラー・ノード×3台、S10ストレージ・ノード×20台、A10アクセス・ノード×1台、内部ネットワーク・スイッチ×2台---である。