写真●Batch Turbo Option for Oracle Database Applianceの設計画面
写真●Batch Turbo Option for Oracle Database Applianceの設計画面
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 アシストは2013年8月20日、中小企業向けのデータベースサーバー機「Oracle Database Appliance」(関連記事)の機能を拡張するオプションソフトとして、大量データの集計処理を高速化するエンジンソフト「Batch Turbo Option for Oracle Database Appliance」(写真)を発表、同日出荷した。Oracle Databaseとは独立した専用のエンジンであり、ストアドプロシージャなどを使ってOracle Databaseに集計させるよりも容易にデータ集計処理を実現できるという。

 今回のBatch Turbo Optionは、米Syncsortが開発したデータ加工/集計ソフト「Syncsort DMExpress」(関連記事)のOracle Database Appliance専用版である。Syncsort DMExpress自体は汎用のソフトウエアであり、各種のDBMS(データベース管理システム)やファイル/標準入出力などを介してデータを入出力できるが、Batch Turbo OptionではこれをOracle Database Appliance専用とすることでライセンス料を下げた。CPUコア数などの構成によって変わるが、汎用のSyncsort DMExpressと比べて約50%安い。Batch Turbo Optionの4コア時の価格(税別)は295万6800円。なお、前提となるOracle Database Appliance X3-2の本体価格は655万円。

 アシストでは、Oracle Database Applianceや関連サービスを提供している(関連記事:アシスト、DB専用機「Oracle Database Appliance X3-2」向けの支援サービスを発表)。さらに、Syncsort DMExpressも取り扱っている。今回、この二つを組み合わせる商品企画を立案した形である。背景には、Oracle Database Applianceを使っているユーザーにおいて、ソートや集計などのバッチ処理に時間がかかっているという状況があるという。

 Batch Turbo Option(Syncsort DMExpress)によって、ソート/突き合わせ/集計などの夜間バッチジョブを容易に実装できる(GUIで設計できる)。さらに、処理が自動的に並列化されるので、高速に処理できる。ユーザーの実際の事例では、Syncsort DMExpressを使うことで、JavaやPL/SQLで作成した65分のバッチ処理が10分に短縮できたほか、8時間の夜間バッチ処理が2時間で終了したという。この一方で、Oracle Database単体でもジョブの並列実行が可能だが、高度なプログラミングが必要になるという。