写真1●Hitachi Accelerated Flashの外観
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写真2●Hitachi Unified Storage VM all flashの外観
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 日立製作所は2013年7月11日、中規模向けSANストレージ「Hitachi Unified Storage VM」(HUS VM)向けに、既存のSSDよりも容量単価を抑えた専用フラッシュストレージ「Hitachi Accelerated Flash」(HAF、写真1)を発表、同日出荷した。同時に、同製品を採用したオールフラッシュ構成のスターターモデル「Hitachi Unified Storage VM all flash」(写真2)を出荷した。

 HAFは、オールフラッシュ構成で使うことを想定し容量単価を抑えたフラッシュストレージである。モジュール型の形状をしており、1モジュール当たり容量は1.6Tバイト。これを12モジュール搭載する専用ボックス(シャーシ)を、HUS VMシステムに8台まで搭載できる(最大容量はHAF×96台で、153.6Tバイト)。従来、フラッシュストレージはHDD互換のSSDしか用意していなかったが、これを改めた。

 HAFは元々、ハイエンドストレージ向けに提供していた製品(関連記事:日立、大型ストレージ「VSP」にGB単価1万円の低価格フラッシュを追加)。今回、中規模ストレージであるHUS VM向けにHAFを用意した形である(関連記事:日立製作所、異機種ストレージを束ねられる中規模ストレージを出荷)。

ハイエンドに続き中規模ストレージもオールフラッシュへ

 HUS VM向けのHAFの価格(税込み)は、1台(1.6Tバイト)当たり454万200円(最小構成4台で1362万600円)。1Gバイト当たり単価が3000円を切っており、容量単価は既存のSSDよりも安くなる。つまり、HAFを使えば、より安価にHUS VMをオールフラッシュストレージの構成で利用できるようになる。

 さらに今回、HAFやSSDなどのフラッシュストレージのアクセス性能を高めるソフトウエア「Flash acceleration」を用意した(ハイエンドのVSP向けには2012年8月に提供を開始している)。HAFとFlash accelerationを組み合わせた場合、既存のSSD(800Gバイト型)だけで運用する場合と比べて、データの読み込み速度が約2倍になるとしている。

 HAFと同時に出荷を開始したスターターモデルのHUS VM all flashは、HAFを5台(スペアドライブ1台を含む)と専用シャーシ、ソフトウエアのFlash accelerationなどを最初から導入した、オールフラッシュ構成のHUS VMである。同モデルの価格は、最小構成で3976万3500円。