沖縄日立ネットワークシステムズは2013年6月20日、事業継続などを目的にユーザー企業の情報システムのデータを同社のクラウド「ちゅらうど」側にバックアップするサービス「バックアップソリューション」について、メニューを拡大したと発表した。新たに、CDP(継続的データ保護)ソフトを用いたリアルタイムバックアップのメニューを8月1日に提供開始する。

 バックアップソリューションは、情報システムのデータを沖縄にあるデータセンター(ちゅらうど)に遠隔地バックアップするサービスである。2012年7月から提供している既存メニュー「別置保管サービス」の場合は、ユーザー企業側でいったん作成したバックアップデータを、オープンソースのバックアップソフトを使って、ちゅらうど側に遠隔コピーするものだった。

 今回、既存の別置保管サービスのほかに、いったんバックアップデータを作成することなく、情報システムのデータを直接ちゅらうど側に遠隔コピーする新メニュー「バックアップ環境提供サービス」を追加した(8月1日から提供開始)。このためのバックアップソフトとして、米FalconStor Software(日本法人はファルコンストア・ジャパン)のCDPソフト「FalconStor CDP」を利用する。

 FalconStor CDPは、障害発生時に直前のデータを復旧するCDP(継続的データ保護)を指向した、データバックアップ用途の仮想ストレージソフトである(関連記事:事業継続と災害復旧の分野に集中してユーザーの需要に答えよう)。データバックアップ先となるストレージ(iSCSIターゲットソフト)と、バックアップ元となる業務サーバーにインストールする専用のエージェントソフトで構成する。このエージェントがCDP機能を備えており、変更があったデータブロックを、常時ミラーディスク(バックアップ先ストレージ)にコピーする仕組み。

システム障害時のリカバリーサービスもメニュー化

 なお、既存の「別置保管サービス」や今回の「バックアップ環境提供サービス」と組み合わせて使うための新サービスメニューも、今回新たに追加した。具体的には、システム障害時にバックアップデータを使って沖縄のデータセンター側にシステムを復元する「システム復元サービス」(8月1日に提供開始)と、システム復元先として利用できる仮想サーバー環境「BCP対策向け仮想サーバ提供サービス」(7月1日に提供開始)である。

 それぞれのサービスの価格(税別)は、以下の通り。「別置保管サービス」は、月額1万9950円(容量500Gバイト)から。「バックアップ環境提供サービス」は、月額7万6000円(容量500Gバイト)から。「システム復元サービス」は、個別見積もり。「BCP対策向け仮想サーバ提供サービス」は、通常利用は月額1万3400円(容量20Gバイト)から、休眠サービス利用の場合は、月額4050円(容量20Gバイト)から。