写真●米Infobloxの創設者で最高技術責任者(CTO)であるStuart Bailey(スチュワート・ベイリー)氏
写真●米Infobloxの創設者で最高技術責任者(CTO)であるStuart Bailey(スチュワート・ベイリー)氏
[画像のクリックで拡大表示]

 Infobloxは2013年6月10日、同日付けで、DNS/DHCPアプライアンス装置「Infoblox Trinzic DDI」シリーズのOSを強化し、企業が管理していない個人所有のモバイル端末にもIPアドレスを払い出せるようにした。また、DNSキャッシュ専用装置「Infoblox 4030 DNS Caching Appliance」を強化し、他のDNS/DHCPアプライアンスと同様に、URLフィルタリング機能を利用できるようにした。両製品の開発会社は、ともに米Infoblox。

 強化した製品の一つ、Infoblox Trinzic DDIは、DNSサーバー機能とDHCPサーバー機能に特化した専用アプライアンス装置である(関連記事:Infoblox、DNS/DHCPアプライアンスに弁当箱大の最廉価モデルを追加)。管理データのデータベース管理/CSV出力や高可用性(クラスタリング、遠隔レプリケーション同期)など、IPアドレスとデバイス(MACアドレス)の台帳管理に適した機能を備える。

 今回、OSを強化し、企業が管理していない個人所有のデバイス(MACアドレスが台帳に載っていないデバイス)に対しても、DHCPによってIPアドレスを払い出せるようにした。具体的には、デバイスの種類(Android、iPhone/iPad、Windows、ゲーム機など)を判断し、これをアクセス制御に利用する。ある特定のデバイスであればMACアドレス管理台帳に載っていなくてもIPアドレスを払い出す、という運用ができる。デバイスの種類は、DHCPパケットに含まれる情報(BOOTPのオプション領域)を利用する。

DNSキャッシュサーバーにURLフィルタリングを追加

 強化したもう一つの製品、Infoblox 4030 DNS Caching Applianceは、DNSクエリーの処理能力を高めることに特化した、DNSキャッシュサーバー専用機である(関連記事:Infoblox、毎秒100万件のDNSクエリーを処理できるDNSキャッシュ装置)。ネットワークサービス事業者など、急増するモバイル端末からのDNSクエリーを大量に受け付けるユーザーに向く。

 今回、製品を強化し、オプションのURLフィルタリング機能「DNS Firewall」を利用できるようにした。URLのIPアドレスをDNSに問い合わせた際に、該当のURLがブラックリストに載っていたら、これに対する回答をブロックできる。また、ブロックしないまでも、ブラックリストに載っているURLに対して、いつどのパソコンが問い合わせたのかをログとして残すことができる。

 DNS Firewallは元々、DNS/DHCPサーバーのInfoblox Trinzic DDI向けに2013年1月にリリースしたオプション機能である。今回この機能を、DNSキャッシュ専用機でも利用できるように、Infoblox 4030 DNS Caching Applianceを機能強化した形である。