写真●MELFOSのクライアント画面(Web型で動作する.NET Frameworkアプリケーション)
写真●MELFOSのクライアント画面(Web型で動作する.NET Frameworkアプリケーション)
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 三菱電機インフォメーションシステムズは2013年5月22日、受信したファクス文書をOCR(光学文字読み取り)処理してデータ入力を効率化するソフト「MELFOS」の新バージョン(写真)を発表した。6月1日に販売を開始する。新版では文字認識アルゴリズムを変更して誤読率を低減し、入力時間を約20%削減したという。販売目標は、2014年3月までに100契約。

 手書き文字をOCRで自動的にテキスト化する前工程に加えて、読み取った内容の確認したり、読み取れなかった文字を手動で修正入力したりするための専用画面を用意している。この2段階のフローにより、ファクス経由で送られる取引データを正確に取り込みつつ、OCRによる省力化を図っている。

 新版では、文字を認識するOCRのアルゴリズムを改善し、誤読率を3分の1以下に減らした。従来版では「輪郭解析法」と「特徴マッチング法」と呼ぶ2つの方式を組み合わせていたが、新版ではこれら二つの方式に加えて、100万件以上の手書き数字データの辞書による「多変量解析法」と呼ぶ方式を利用する。

 新版ではまた、OCR結果を確認/修正する画面のアーキテクチャーを改善した。従来版ではシンクライアント(画面情報端末)であるCitrix XenApp(旧Presentation Server)経由で遠隔操作する仕組みだった。新版では、画面情報端末方式に加えて、Web型のC/S(クライアント・サーバー)通信もできるようにした。Webブラウザーでサーバーにアクセスして.NET Frameworkアプリケーションをダウンロード/起動する仕組みである。

 提供形態に応じて、オンプレミス型の「三菱FAXOCRシステムMELFOS」と、SaaS型の「FAXOCRサービスMELFOS on Demand」(関連記事:三菱電機、SaaS型のFAX OCR「MELFOS on Demand」を発表)の二つを用意している。オンプレミス版の稼働OSは、Windows Server 2008/2012。価格(税別)は、オンプレミス版が292万円から、SaaS版が月額3万8000円から。