ソフトバンクモバイルは2013年5月7日、都内で新製品発表会を開催、2013年夏モデルのスマートフォン計6機種などを発表した(写真1)。6機種中5機種がTD-LTE方式の「Softbank 4G」に対応する。

 ソフトバンクモバイル代表取締役社長の孫正義氏は、新製品の発表に先立ち、同社のネットワークについて説明(写真2)。携帯電話市場におけるスマホ比率の高まりやトラフィックの増加、「パケ詰まり」といったトレンドを解説した。これに対する同社の優位性として、「Wi-Fi」「小セル化」「ダブルLTE」の3つをキーワードとして挙げた。

写真1●ソフトバンクモバイルが2013年夏モデルを発表
写真1●ソフトバンクモバイルが2013年夏モデルを発表
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写真2●ソフトバンクモバイルの孫正義代表取締役社長
写真2●ソフトバンクモバイルの孫正義代表取締役社長
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 「Wi-Fi」について、都市部でスポットの乱立による電波干渉が発生している点を指摘。「Wi-Fiの電波が一定の閾値を下回った場合、3G/4Gによるパケット通信に切り替える対策を施した」(孫氏)と説明した。従来は10~12秒かかっていた認証時間について、SIMベースの認証である「EAP-SIM」では2~4秒に短縮化できるとした(関連記事)。

 「小セル化」では、基地局の乱立による電波干渉の対策としてTD-LTE方式のサービス「SoftBank 4G」で実施している「基地局のクラウド化」を挙げた(写真3)。具体的には複数のアンテナがひとつの基地局のように機能するSFN(Single Frequency Network)の採用を指す。

写真3●電波干渉を抑えるクラウド基地局
写真3●電波干渉を抑えるクラウド基地局
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写真4●SoftBank 4G LTE(FDD-LTE)とSoftBank 4G(TD-LTE)にトラフィックを分散
写真4●SoftBank 4G LTE(FDD-LTE)とSoftBank 4G(TD-LTE)にトラフィックを分散
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