米ChangeWave Researchが現地時間2013年4月19日に公表した調査結果によると、米Appleが開発中と噂されている腕時計型iOSデバイス、いわゆる「iWatch」に消費者が高い関心を示しており、すでに購買意欲が高まっているという。もし商品化されれば、Appleの新たなヒット商品になる可能性があると同社は指摘している。

 iWatchについては、2013年2月に米New York Timesが、関係者から入手した情報としてAppleが曲面ガラスを採用した腕時計タイプの端末の開発に向けて調査を進めていると報じた(関連記事)。ChangeWave Researchはこうした情報に基づいて北米1713人の調査対象者に、iWatchはiPhoneやiPadなどと連携し、電話をかけたり、メッセージを送ったりでき、音声アシスタント機能「Siri」も利用できるようになると説明。もしiWatchが発売されたら、購入したいかと尋ねた。

 それによると、全体の5%が「(購入する可能性は)非常に高い」と答え、「やや高い」という回答は14%だった。同社がiPadの初代機が発売される前の2010年1月に行ったiPadの購買意欲調査では「非常に高い」が4%で、「やや高い」が14%だった。同様に米Intel製マイクロプロセッサ搭載Mac発売前の2005年の調査では、「非常に高い」と「やや高い」がそれぞれ4%と14%。ChangeWave ResearchのAndy Golub氏は、iWatchはこれらとはまったく異なる製品のため単純比較はできないが、今回の調査結果は、その後大ヒットとなったこれら製品と同じ傾向を示していると説明している。

 同氏は、「iWatchが存在することはまだ明らかになっていないが、もし存在するならばその製品は非常に高い期待に応えなければならないだろう」とし、一方で、Appleとっては、もう一つの大きな成功がもたらされる可能性があると指摘している。

 なお、ChangeWave ResearchはiWatchを購入する意欲があると答えた人にその理由を尋ね、分析している。それによると「Appleに対するロイヤリティー(忠誠心)」が18%、「利便性」が16%、「かっこよさ」が14%、「他のApple製品との連携」が11%だった。

 同社によると、こうしたウエアラブルコンピューティング機器は、韓国Samsung Electronics、米Google、米Microsoftなども手がけているが、市場はまだ発展途上の段階。今後もし、1、2種の商品が大ヒットすれば、市場は一気に拡大するとChangeWave Researchは予測している。

[ChangeWave ResearchのWebサイト]