日本ヒューレット・パッカードは2013年4月4日、データベース管理システム(DBMS)のサーバー用にサーバー機とストレージをセットにして、これをチューニング込みで提供するパッケージ「HP SuperDB」を発表、同日出荷した。DBMS構築ノウハウによって以前よりも導入期間を短縮した。価格(税込み)は、6400万円から。
DBMSを高速に動作させるためのリファレンス構成(参照構成)として、UNIXサーバー機のハイエンド機種「HP Integrity Superdome 2」と、ハイエンドSANストレージ「HP 3PAR StoreServ Utility Storage」をセットにしたシステム。個々のユーザーの需要に合わせて、同社のエンジニアがシステムのサイジング(容量設計)や性能のチューニングを施して提供する。動作させるDBMSの種類は問わない。
システムの構成要素はいずれも既存製品であり、ユーザーが得られるシステムに違いはない。だが、DBMS向けのリファレンス構成を商品化するにあたって、DBMS構築のノウハウを整理したことで、より短期間で導入できるようにしたという。
Itanium/HP-UXの大規模利用を推進
構成要素の一つであるHP Integrity Superdome 2の現行機種は、2013年1月に出荷を開始したばかり(関連記事)。2008年の従来機種と比べ、CPUをItanium 9300からItanium 9500に置き換えて性能を高めている。CPUパッケージ当たりのコア数の倍増(最大8コア)や動作周波数の向上などにより、サーバー機としての処理性能は最大で3倍になっている。
HP Integrity Superdome 2で動作するOS(HP-UX)も、今回、最新版の「HP-UX 11i v3」へとバージョンアップした。新版では、サーバー仮想化ソフト「HP-UX vPars and Integrity VM v6」において、個々のOS区画に割り当てるメモリーのサイズを動的に変更できるようにした。OSをシャットダウンすることなく、低負荷のOS区画からメモリーを引き剥がし、これを高負荷のOS区画へと移動させられる。これまでもCPUやI/OをOS区画間で移動できていたが、これにメモリーを追加した形である。
なお、同日から2013年9月末までの期間限定で、HP Integrity Superdome 2の販促キャンペーンとして、HP Integrity Superdome 2のきょう体(エンクロージャー)を、1台525円(税込み)で提供する。8スロット(924万円)と16スロット(1824万円)のいずれも525円で購入できる。購入条件は、HP-UXサーバー(HP IntegrityおよびHP 9000、対象となるリストあり)を使用中のユーザーで、なおかつHP Integrity Superdome 2のセルブレード(CPU/メモリーブレード)を3枚以上同時に購入すること。
第1段落と第3段落で導入時のSIサービスを無償で提供するとしていましたが、無償ではありません。お詫びして訂正します。本文は修正済みです。 [2013/04/05 22:05]