写真●Centricity Clinical Archiveの概要
写真●Centricity Clinical Archiveの概要
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 GEヘルスケア・ジャパンは2013年3月26日、規格の異なるデータを一元管理し、医療機関の内外での共有を可能にする統合管理・参照ツール「Centricity Clinical Archive(セントリシティ・クリニカル・アーカイブ:CCA)」を発売した(写真)。GEヘルスケアは「医療ITイノベーションプロジェクト」を全世界で展開しており、その第2弾となる製品(関連記事:GEヘルスケア・ジャパンがWebベースの画像ビューワー発売、画面レイアウトの学習機能を搭載)。

 一般的に、CTなどで撮影した画像や各診療科のレポート、紹介状、検査データなどは、各部門情報システムから抽出・共有化されているが、データ形式や規格が異なるのが普通。それぞれの形式に適したツールで利用し、別々のシステム上で保管・管理する必要がある。

 これに対して、CCAでは、院内の診療部門や検査部門などに分散する様々な形式の診療情報を一元管理する。検査画像、生理検査データ・レポート、各種文書など異なる形式のデータを、「XDS」(Cross-Enterprise Document Sharing:施設間文書共有)と呼ばれる医療界の国際標準の情報連携プロトコルに基づいて、統合的に管理できる。

 XDSでは、部門や施設間で共有するデータを、互いの施設から参照可能なリポジトリに格納し、各データの情報のありかや文書の付帯情報を施設間で共有するレジストリに登録する。部門間や施設間で相互参照が必要になった場合は、レジストリを検索すると、リポジトリからひも付いて格納されている該当データを参照できる。また、一元的に統合管理された情報を、患者単位で時系的・診療科横断的に一覧参照できるビューアーも備える。

 価格は最小構成で3000万円(税別)から。初年度の国内販売目標は10ユニット。