写真●Centricity Universal Viewerの画面
写真●Centricity Universal Viewerの画面
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 GEヘルスケア・ジャパンは2013年3月8日、完全Webベースの医療用の画像を閲覧するビューワー(画像表示装置)「Centricity Universal Viewer」を発売した。同社は「医療ITイノベーションプロジェクト」を全世界で展開し、日本でもクラウドコンピューティグを活用した医療画像のデータホスティング・サービス「医知の蔵(いちのくら)」を開始するなど、医療機器へのIT技術の応用に力を入れている。

 Centricity Universal Viewerはプロジェクトの第一弾となる製品で、CTなどで撮影した画像を見て病巣を発見する読影と呼ばれる作業の効率向上や、放射線科の読影医と内科などの臨床医の情報連携強化を実現する機能を持つ。画像処理や保存は、全てサーバーで行うシンクライアント型。Webベースのシステムなので、医療施設内のユーザーが1つのインターフェースを共有できる。

 従来は、読影専門機器のある部署に常駐する読影医以外は、高解像度の画像を見るのが難しかった。Centricity Universal Viewerでは、診察室にいる臨床医がパソコンの画面を通じて高解像度の画像を閲覧できる。また、従来は2D画像と3D 画像を同一のウインドーで見られるアプリケーションはなかったが、同じ画面上に同時に表示できるようにした。

 加えて、ユーザーが好む画像の配置(ハンギングプロトコル)を学習する「スマート・リーディング・プロトコル」機能を搭載。各読影医が学習ボタンを押すことで、好みのメニュー・画像の配置を学習し、ログインIDにひもづけて情報を蓄積。ログイン後、好みのレイアウトで表示されるように設定できる。

 GEヘルスケアによると、初年度の販売目標は20台。GE製ビューワー導入医療機関の買い換え需要に加えて、中小規模病院への新規導入も狙っていくという。