写真●日本科学未来館内のシンボルゾーンで行われたアイデアソンの様子(photo by Akiko Yanagawa, ISAC Tokyo Bureau. 撮影協力:日本科学未来館)
写真●日本科学未来館内のシンボルゾーンで行われたアイデアソンの様子(photo by Akiko Yanagawa, ISAC Tokyo Bureau. 撮影協力:日本科学未来館)
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 NASA(米航空宇宙局)が提供するデータを基に、世界規模の課題を解決するアプリ開発を競う「International Space Apps Challenge」が、2012年に引き続き2013年も開催される。

 同イベントは、NASAが主催する世界規模のハッカソン(時間制限のある中でのアプリ開発)イベントであり、第1回の2012年は、20カ国34都市で開催された(関連記事1:Space Apps Challengeのプレイベント開催、宇宙関連データを利用したアイデアが続々、関連記事2:宇宙関連のアプリ開発イベント、国内1位は「ISSから見る地球」)。今回のスケジュールは4月20日と21日の2日間。日本国内では、東京大学・駒場リサーチキャンパスで開催される。

 これに先立つ形で、3月24日にアイデアソン(時間制限のある中での創案イベント)が日本科学未来館で開催された(写真)。NASAの公開データに加え、東京会場ではJAXA(宇宙航空研究開発機構)が公開しているデータを使ったソフトウエアやハードウエアのアイデアを出し合った。

 今回のアイデアソンでは、日本科学未来館に展示されている、有機ELパネルを使った地球ディスプレイ「Geo-Cosmos」を自分の部屋に再現する「Personal Geo Cosmos」、粒度の細かい天気予報や都市の状況把握、気象変動、ゲリラ的な天気の変化を追える「Hi-RezClimate」、星を使って音楽を奏でる「星の音楽」、宇宙科学データと健康状態の相関を探る「宇宙の天候と私の健康」、デブリ(宇宙ゴミ)問題を解決するアプリ、地球から近い天体の地形画像を画像認識して宇宙文明の人間へのコンタクトを探すアプリ、電力問題解決と鳥類保護を目的とした、風力発電所の有利な設置場所を見つけるアプリなどが、本番に向け走り始めた。

 4月5日には、アイデアソンの第2弾として、東京・渋谷の「FabLab Shibuya」で3Dプリンターを用いたハードウエアアイデアソンが開催される予定。ISAC事務局では、2回のアイデアソンを経由しない参加も歓迎している。