KDDIは2013年3月4日、スマートフォンに搭載したNFCを使ったサービスへの取り組みついて記者向け説明会を開催した。国内外15社と協力し、NFCを使ったクレジット決済サービスや、クーポン配信サービスなどを提供していく。

 KDDIは、2012年1月にGalaxySII ISW11SCの発売に合わせて国内初のNFC搭載スマートフォン向けのサービスを開始。その後も2012年11月に日本航空の国内線搭乗サービス「JALタッチ&ゴー」のNFC対応、2013年2月に銀座でNFC搭載スマートフォンにクーポンを配信する「ココシル銀座 タッチ de クーポン」の実験(関連記事)などサービス拡充を進めている。

 今後は、日本郵便と共同で郵便ポストを使って周辺情報を配信する「ココシル丸の内実験」(3月21日に開始予定)などO2Oサービスの開拓や、韓国SKテレコムのグループ企業SK planetと共同で日韓両国で利用可能なクーポン配信基盤の構築に取り組む。2013年前半にも、新大久保コリアンタウンにNFCタグを設置して、クーポンやタウン情報を配信するトライアルを実施予定である。
 決済系サービスでは、MasterCard Worldwideの「paypass」やビザ・ワールドワイドの「Visa payWave」への対応を2013年度中に予定している。

 KDDIの商品統轄本部サービス企画本部長の小林昌弘氏は、NFCを搭載するAndroidスマートフォンについて「既に11機種までラインナップが広がっており、今後も標準機能として原則的に搭載していきたい」と述べ、「これからも対応サービスを提供するパートナー企業と手を携えながら、モバイルNFCを新しい社会のインフラとして追加していきたい」と抱負を述べた。

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