住友商事とKDDIは2013年2月26日、両社が2012年10月に合意していたJ:COMの共同運営化に向けて、J:COM株の公開買い付けを2月27日に開始すると発表した。

 J:COMの株式公開買い付けは中国商務部からの認可が得られないことから、2月上旬としてきた買い付け開始予定を延期していた(関連記事)。当局による認可は2月8日に発出され、2月17日に住友商事とKDDIの両社が文書として受領した。

 公開買い付けは、KDDIと住友商事が50%ずつ出資して設立したSPC(特定目的会社)である「NJ」と、KDDIの2社が共同で実施する。買付完了は2013年4月17日を予定する。KDDIは当初、2012年度中にJ:COMを連結対象とする予定だったが、連結化は2013年度以降となる。

 J:COM株の買付価格は、株価の動向を勘案して10月24日に公表していた11万円から引き上げて、12万3000円と決定した。KDDIが今回の買い付けに支出する現金は792億円となる見通し。その後、信託譲渡しているJ:COM株の流入(328億円)や、J:COMへのJCN売却(1050億円)などで、最終的に437億円の現金が手元に残る予定である。

 公開買い付けの成立後、住友商事とKDDIは、2013年夏にJ:COMを非上場化し、2013年秋をメドにJCNと統合する予定である。

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