写真1●2013年1月29日に東京都内で開催された「CIO百人委員会2013」の様子
写真1●2013年1月29日に東京都内で開催された「CIO百人委員会2013」の様子
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写真2●パネリストとして話す遠藤紘一・内閣官房政府CIO
写真2●パネリストとして話す遠藤紘一・内閣官房政府CIO
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 東京大学、経済産業省、日本情報システム・ユーザー協会(JUAS)は共同で2013年1月29日、産学官の情報システム責任者が集まって情報共有する毎年恒例のイベント「CIO百人委員会2013」を開催した。民間企業のCIO(最高情報責任者)や情報システム部長を中心に、地方自治体や学校組織、NPO法人などのIT部門責任者を含む約100人が出席した(写真1)。

 テーマは「オープンデータの活用で描く未来」。行政機関や企業が保有する公共的なデータを活用したり組み合わせたりして新たな価値を創造するオープンデータ(関連記事)の取り組みついて、パネルディスカッションを通じて話し合った。パネリストは、横浜市、三菱UFJニコス、大阪ガス、東京大学のデータ活用・人材育成責任者と、政府でオープンデータ推進の音頭を取る遠藤紘一・内閣官房政府CIO(写真2関連記事)の5人が務めた。

 中でも、遠藤政府CIOは政府側の責任者として最も多く発言した。パネリストの先陣を切って、政府の「電子行政オープンデータ戦略」について、独自の解説を加えながら説明した。

 遠藤政府CIOは「オープンデータに関するこれまでの政府の取り組みは、言わば“自己満足”で、ユーザーの立場に立っていない。この問題の整理を始めたところだ」と述べた。行政機関が個別にデータを公開する取り組みは一部にあるものの、データがどこに公開されているのかが分かりにくかったり、データ様式が統一されていなかったり、PDFファイルなどコンピュータで処理しにくい形式で公開されていたりと、様々な課題があることを指摘した。