クラウド関連オープンソースコミュニティが集まるイベント「オープンソースカンファレンス(OSC)2012.Cloud」が2012年16日に開催された。会場は日本マイクロソフトが本社のセミナールームを提供(写真1)。24のセッションが行われ、約30のコミュニティと企業が参加。300人以上が来場した。
オープンソースカンファレンスは、オープンソース関連コミュニティが集まって開催しているイベント。2004年から始まり、全国各地で地域コミュニティが主体となり開催されている。日本マイクロソフトはオープンソースカンファレンスにスポンサーとして参加し、イベントやセミナー、展示を行ってきたが、会場を提供するのは今回が初めてとなる。
今回は、オープンソースカンファレンスとしては初めてのクラウドにテーマを絞ったカンファレンス。OpenStack、CloudStack、WAKAME、Proxmox VE、Chefなどさまざまなオープンソースのクラウド関連ソフトウエアのコミュニティやサポート企業による講演が行われた。
台湾からの参加もあった。台湾の國家高速網路與計算中心(National Center for High-performance Computing、NCHC)のAssociate Researcher Yao-Tsung Wang氏は、EzillaとHaduzillaについて講演、展示した(写真2)。EzillaはNCHCが開発した、仮想マシンによる仮想クラスタを生成、管理するOSS。Haduzillaは、マルチユーザーHadoopクラスタを簡単にセットアップするためのツールキットである。
NPO法人のOpenOffice.org日本ユーザー会も講演と展示を行った。テーマは「SkyDriveなどのクラウドサービスとオープンソースのオフィスソフトで実現する究極の経費節約術」。マイクロソフトのクラウドストレージSkyDriveに格納したMicrosoft Office文書はWebブラウザ上で閲覧できるが、この機能はLibreOfficeで作成した文書でも利用できることの実証デモなど行った(写真3)。
また日本マイクロソフト エバンジェリストの武田正樹氏も「最新クラウドWindows Azureとオンプレミスとの連携」と題し講演。Japan Windows Azure User Groupの廣瀬一海氏(写真4)は「Azure de Linux - winter」と題し、Azure上でのLinux対応について紹介した(関連記事:MicrosoftがクラウドでLinuxやOSSを推進、Windows AzureでLinuxが動く)。
展示会場には、マイクロソフトのキャラクターである「クラウディア窓辺」さんも登場。初参加となる2012年12月29日からの「コミックマーケット83」での展示内容などを紹介していた(写真5)。