韓国カカオとヤフー(Yahoo! JAPAN)の合弁企業であるカカオジャパンは2012年11月16日、スマートフォン用無料通話・メールアプリの「Kakao Talk(カカオトーク)」に、最大5人が同時に音声通話できる「グループ通話機能」(画面)を追加した。カカオトークは世界216カ国でサービス提供しているが、グループ通話機能は日本で先行公開した。
従来の通話機能では1対1でしか利用できなかった。新機能を使えば、友達同士のグループで話したり、3人以上で電話会議を行ったりすることが可能になり、用途が広がる。カカオジャパンによれば、高音質で、3G/LTE/Wi-Fi全ての無線環境で利用可能な無料グループ通話機能の実現は世界初だという。
カカオトークは、全世界で約6600万人の利用者を持つ。日本では10月にヤフーと資本提携し、国内での利用者拡大を急いでいる(関連記事)。競争激化を見越して、日本で新機能を先行公開したとみられる。
無料通話・メール(メッセンジャー)アプリでは、韓国NHNの子会社であるNHN Japanの「LINE(ライン)」が全世界で7000万人、国内で3200万人以上の利用者を抱え、急拡大を続けている(関連記事)。この分野の“老舗”に当たる米マイクロソフト傘下の「Skype(スカイプ)」も、同種の機能を持つ「Microsoft Live Messenger」との統合を発表するなど、ユーザー基盤固めを急いでいる(関連記事)。日本企業勢では、ディー・エヌ・エー(DeNA)が10月に「comm(コム)」で新規参入し、大規模なプロモーションを展開(関連記事)。競争が激化している。