写真1●発表会の様子 左からディー・エヌ・エーの守安功社長、女優の吉高由里子さん、山敷守comm戦略室長
写真1●発表会の様子。左からディー・エヌ・エーの守安功社長、女優の吉高由里子さん、山敷守comm戦略室長
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写真2●commの現状などについて説明する守安社長
写真2●commの現状などについて説明する守安社長
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 ディー・エヌ・エー(DeNA)は2012年11月14日、同社のスマートフォン向け無料通話アプリ「comm」(コム)の提供開始を記念した発表会を都内で開催し、commの現状についての報告や競合アプリに対する優位点の説明などを実施した(写真1)。

 発表会の冒頭で、挨拶のために登壇したのはDeNAの守安功社長である。守安社長はまず、10月23日に世界204の国と地域で配信を始めたcommが、初日にApp Storeで国内無料アプリの総合ランキング1位を獲得し、Google Playでも「人気の新着アプリランキング(無料)」で1位を獲得するなど大人気を博していることを紹介。

 「つながりやすい、途切れにくい、音質が良いという点が高く評価され、当初の想定を超える数のユーザーが利用している」と誇らしげに語った(写真2)。


「新卒3年目までの若手」を中心としたチームで開発

 ここで守安社長は、「commの開発をしているのは新卒1年目から3年目を中心とした非常に若いチームであり、責任者も新卒3年目の若手が担当している」ことを明かし、実際にcomm担当チームの責任者を努めているという同社の山敷守comm戦略室長(写真1右)を壇上に呼んで紹介した。

 守安社長からバトンを渡された山敷室長は、「なぜcommが支持されているのか」という素朴な疑問について、ユーザーニーズや競合アプリと比べた場合の機能的優位点などを基に多角的に分析した。山敷室長は、「無料通話への高いニーズが潜在的にあるにもかかわらず、多くのユーザーが従来の無料通話アプリの品質に満足できていなかった」ことをcommが評価されている大きな理由として挙げた。実際に、このことがcommを開発しようと考えた出発点だったという。

 次に山敷氏は、調査会社のクロス・マーケティングが11月10日から11日にかけて実施した「無料通話アプリの満足度調査」というアンケート調査結果を紹介。調査結果によると、競合アプリである「LINE」「カカオトーク」「Viber」と比べてcommは「音声がクリアにはっきり聞こえる」「電話が途切れない」「周囲の雑音が入ってこず、聞こえやすい」という無料通話に関する三つの設問すべてにおいて最も満足度が高かったという。

 ちなみに同アンケート調査では、チャットなどで使える「スタンプ機能」についても尋ねているが、こちらは「無料のスタンプが多いこと」「スタンプのキャラクターが使いたくなるデザインである」という二つの設問ともにLINEがcommを上回るという結果になっている。

 無料通話時の音声品質や通話品質だけでなく、細かい部分でのアプリの使い勝手の良さや機能の搭載もcommがユーザーから高い評価を受けている理由の一つだと山敷氏は付け加えた。「例えば、スマートフォンを使っていない友達に対しても無料でメールとしてメッセージを送れる『誰とでもメッセージ』機能や、投稿された友達の写真がプロフィールページに集まってきて写真のシェアが簡単にできる仕組みなどがユーザーに評価されている」(山敷氏)。