KDDI(au)は2012年10月1日、2012年9月の番号ポータビリティ(MNP)による転入出が、約9万5000件の転入超過になったと発表した。2007年3月以来の高水準で、MNPの転入超過数で12カ月連続の首位を維持できる見込みという。田中孝司社長が同日、社内放送で全社員に向けて説明した「2012年度下期方針」で明らかにした。

 9月21日にiPhone 5を発売したことで、ソフトバンクモバイルとの顧客争奪戦が激しくなっているが、ソフトバンクモバイルからのMNP転入数は前月(8月)比で約3倍に増えたという。新規契約に占めるMNPの割合も過去最高を記録した。

 同社は2012年度下期も3M戦略(関連記事1関連記事2)を推進し、会社コミットメントである「(通期)連結営業利益5000億円」と「2012年度内のau通信ARPU(契約当たり月間平均収入)反転」の必達を目指す。LTEのエリア展開も強化する方針で、来年度の基地局建設計画を前倒しして実施するほか、UQコミュニケーションズの基地局との併設も進めるという。