写真1●Link Knowledgeの顧客企業に貸し出す名刺読み取り専用スキャナー
写真1●Link Knowledgeの顧客企業に貸し出す名刺読み取り専用スキャナー
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写真2●Windows 8でLink Knowledgeの名刺情報と地図を同時に表示したところ
写真2●Windows 8でLink Knowledgeの名刺情報と地図を同時に表示したところ
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写真3●複数の名刺を基に生成した「組織ツリー」を表示する画面
写真3●複数の名刺を基に生成した「組織ツリー」を表示する画面
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写真4●Windows 8用のLink Knowledgeについて説明する三三の寺田親弘代表取締役社長
写真4●Windows 8用のLink Knowledgeについて説明する三三の寺田親弘代表取締役社長
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 クラウド型名刺管理ツールの三三(さんさん)は2012年9月24日、Windows 8用の法人向け名刺管理アプリケーション「Link Knowledge for Windows 8」を発表した。Windows 8の新しいアプリ形式である「Windowsストアアプリ」(旧称Metroスタイルアプリ、関連記事)として、Windows 8の発売日である10月26日(関連記事)に提供開始する。

 Link Knowledgeとは三三が提供する法人向けの名刺管理サービス全体の名称。あらかじめ顧客企業に専用スキャナー(写真1)を貸し出し、顧客企業が入手した名刺をスキャナーに投入すると、三三が運営する入力センターに転送される。入力センターでは、手作業で名刺データベースを作成してデータセンターに保管。顧客企業はインターネット経由で整理された名刺情報を引き出して、営業活動などに利用することができる。

 名刺情報は、パソコンやタブレット端末のWebブラウザーから閲覧する仕組みだが、今回、新たにWindows 8に最適化したアプリからも閲覧できるようになる。

名刺情報と地図を同時表示

 Link Knowledgeの新アプリは、Windows 8の特徴である他アプリとの連携表示に対応し、名刺情報を見ながらそこに書かれている住所の地図を閲覧するといった使い方ができる(写真2)。同じ企業から取得した複数の名刺の情報を基に、その企業の組織図を自動生成する「組織ツリー」機能では、組織名一覧と名刺一覧を左右に分割して、小さなタブレット画面でも見やすい形で表示できる(写真3)。

 三三の寺田親弘代表取締役社長(写真4)は「当初は他のOS向けアプリ開発を優先する計画だったが、数カ月前にWindows 8版を優先する方針に転換した。法人用途では、パソコンの延長線上にあるWindows 8タブレットの方が適性があると考えた」と説明した。開発に当たっては、日本マイクロソフトからの全面的なサポートを受けた。

 顧客企業はLink Knowledge利用時に、アプリ・サービスを含めた月額利用料を支払う料金体系になっている。三三はWindows 8版発売に合わせて、新ライセンス「タブレットエディション」(1ユーザー当たり月額2500円)を設定する。既存の「プロフェッショナルエディション」(同6500円)などに比べて機能が制限されるが、安価な料金で提供する。

 三三はまずWindows 8タブレット版アプリを投入するが、その後、iPad版、Androidタブレット版アプリも順次投入する計画だ。タブレット対応によって成長を加速させ、3年後に3000社の導入企業と20億円の売り上げを目標とする。

 三三以外にも、多くのソフトウエアベンダーがWindows 8発売と同時にWindowsストアアプリの提供を始める見込みだが、国内で法人向けアプリに関して具体的な発表をしたのは「Link Knowledge」が初めて。個人向けではヤフーやナビタイムジャパン、ミクシィなどがプレビュー版のWindowsストアアプリを提供しており、今後、Windows 8用の正式版を発表する可能性がある。