Research in Motion本社
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 カナダResearch in Motion(RIM)は現地時間2012年8月9日、米Mformation Technologiesとの間で争われている特許侵害訴訟で、RIMの特許侵害を認めた陪審の判断を判事が覆したと発表した。

 Mformationは2008年、モバイル端末管理に関する特許がRIMのサーバーソフトウエア「BlackBerry Enterprise Server(BES)」に侵害されたとしてRIMを提訴した。米カリフォルニア州北部連邦地方裁判所は2012年7月、Mformationの言い分を認め、賠償金1億4720万ドルを支払うようRIMに命じた(関連記事:RIM、無線関連特許の侵害で1億4720万ドルの支払い命令)。

 ところが今回、判事が陪審の判断したRIMの特許侵害を裏付ける法的証拠がないとし、RIMによるMformation特許の侵害はないと結論づけた。7月に言い渡された1億4720万ドルの支払いは取り消される。

 RIMのSteve Zipperstein最高法務責任者は「判事の慎重な審議に感謝する。当社はMformationの特許を侵害しておらず、今回の勝利に満足している」と述べた。

 賠償金の撤回は業績不振に悩むRIMにとって願ってもないことだ。同社が6月28日に発表した2013会計年度第1四半期(2012年3~5月)の決算は前年同期比33%減収で、5億1800万ドルの赤字だった。現在、年間10億ドル以上の節減を目指し、リストラ計画の一環として2013会計年度末(2013年2月末)までに世界で約5000人の従業員を削減する(関連記事:RIMの3~5月期決算、赤字拡大で約5000人を削減へ )。

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