カナダResearch in Motion(RIM)は現地時間2012年7月14日、同社が米Mformation Technologiesの無線関連特許を侵害したとの判決を米カリフォルニア州北部連邦地方裁判所が下したと発表した。同裁判所はRIMに対し、1億4720万ドルをMformationに支払うよう7月13日に言い渡した。

 Mformationはモバイル端末管理に関する特許がRIMのサーバーソフトウエア「BlackBerry Enterprise Server(BES)」に侵害されたとして2008年に訴訟を起こした。1億4720万ドルは、2008年から米国で販売されたBES対応BlackBerryスマートフォンによる損害賠償の金額であり、将来のロイヤリティや政府向けの販売、および米国以外の販売は含まれない。

 RIMは「今回の結果についてたいへん残念に思う。当社はすべての法的選択肢を検討する」とコメントた。また、「判事は評決に影響を及ぼすであろう一部法的問題についてまだ判定を下していない。当社はそれらの判定を待ってから上訴するか判断する」と述べている。さらにRIMはMformationが主張する特許について「有効だとは思わない」としている。

 米メディアの報道(New York Times)によると、Mformationは2件の特許が侵害されたと主張している。RIMとのライセンス交渉でこれら特許の詳細を開示したが、結局RIMはライセンス契約の締結を拒否。その後RIMは自社ソフトウエアを改良してMformationの特許を利用したシステムを組み込んだという。裁判所は販売されたBES対応BlackBerryスマートフォン1840万台に対し、1台につき8ドルの損害賠償を科した。

[発表資料(RIMのプレスリリース)]
[発表資料(Mformationのプレスリリース)]