写真●「Enhanced-CTS」を出展した富士ソフト
写真●「Enhanced-CTS」を出展した富士ソフト
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 2012年6月5日に開幕したCOMPUTEX TAIPEI 2012のOESF(Open Embedded Software Foundation)ブースでは、富士ソフトがAndroid端末向けのテストツール「Enhanced-CTS」を参考出展している(写真)。

 Enhanced-CTSは、Android端末の機能や動作を検証するための支援ツール。端末検証については、米グーグルが「CTS」(Compatibility Test Suite)を用意し、Android搭載機器に対して同ツールを使った検証を義務付けている。

 これに対して富士ソフトでは「実用上、CTSでは十分でないと考えた」ことから、検証項目を拡張し、Enhanced-CTSと名付けて製品化に向けて準備している。端末開発者の負担を減らすように、一般には手動で行っていた一連の試験を自動化しているほか、エラー項目の内容や試験の統計データを表示したりできる。

 同ツールの販売対象は、ブランドメーカーおよびOEM(相手先ブランド名の製造企業)。販売開始は2012年夏を予定している。販売価格は未定で、COMPUTEXのような場を通じて顧客の意向を聞きながら決めたいとしている。初日を終えた時点では、アジア系のOEMメーカーだけでなく、欧州のブランドメーカーからの引き合いもあったという。

 なお、富士ソフトは、台湾III(Institute for Information Industry、トリプルアイ)、OESF Globalと共同で、組み込み機器の評価・検証事業で提携済み(関連記事:Android製品のソフト検証事業、富士ソフト・台湾III・OESFが推進)。ここで中核のツールとして使われるのがEnhanced-CTSだ。