個人ユーザーに速度制限を告知するAT&Tのサポートページ
個人ユーザーに速度制限を告知するAT&Tのサポートページ
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 米AT&Tは最近、携帯電話向けの定額制データ通信サービスに新たな制限基準を設けた。第3世代(3G)ネットワークでは、データ通信量が3Gバイトを超えた場合、通信速度を制限する。

 具体的には、同社Webサイトのサポートページによると、次のようになる。まず、3G対応スマートフォンを使用し、無制限データプランを契約しているユーザーは、データ通信量が3Gバイトに近づくと、警告メッセージを受け取る。次いで3Gバイトを超えると、請求書の対象期間中は通信速度を落とされる。この速度制限は請求期間が更新される際に解除される。LTE対応スマートフォンの場合は、制限基準を5Gバイトとする。どちらの場合も、Wi-Fi経由でのデータ通信量は加算しない。

 AT&Tは2011年8月に、モバイルデータのトラフィック渋滞に対処するための措置として、ヘビーユーザーの通信速度を制限する方針を導入した。無制限データプランの加入者でデータ通信量が最も多い上位5%のユーザーを対象にするものだった(関連記事:AT&T、スマホの上位ヘビーユーザーのデータ通信速度を制限へ)。AT&Tは今回の新基準設定に当たり、「3Gバイトのデータ通信量は上位5%に相当する」と説明している。

 速度を制限された場合でも、パフォーマンスは落ちるが、データ通信は引き続き行える。データ通信量も通信速度も妥協したくないというユーザーに対しては、従量制データプランに切り替えることを勧めている。

 米メディアの報道(Wall Street Journal)によると、AT&Tは1月に、従量制データプランの上限引き上げと最大33%の値上げを発表したばかりという。