米Yahoo!が米Facebookに対して特許ライセンス料の支払いを迫っていることが、米欧メディアの報道(BusinessweekCNET News.comFinancial Timesなど)から明らかになった。Yahoo!は、Facebookが応じなければ法的手段に訴える構えを見せている。

 この件を最初に報じた米New York Timesによると、両社は現地時間2012年2月27日に会合を持ち、オンライン広告、Webサイトのパーソナル化、ソーシャルネットワーキング、チャットサービスに関する技術の特許について話し合った。Yahoo!はこれら技術にからむ同社の10~20件の特許をFacebookが侵害しているとしてFacebookにライセンス料の支払いを要求。応じなければ訴訟に持ち込む可能性を示唆した。

 Yahoo!広報担当者は電子メールによる声明で、「当社は株主や従業員などの関係者に対して知的財産保護の責任がある。Facebookがライセンス契約に応じるか、さもなければ、われわれの権利を守るために一方的に行動を起こすことになる」と述べている。

 一方Facebookの広報担当者は、「Yahoo!が当社に連絡してきたのはNew York Timesに話すのと同時だったので、Yahoo!の主張を精査する機会がまだない」と語った。

 Facebookは2月1日に上場申請の書類を米証券取引委員会(SEC)に提出しており(関連記事:FacebookがIPOを申請、目標調達額は最大50億ドル)、5月に新規株式公開(IPO)を実施すると見られている。米Wall Street Journalは、Facebookがその前に特許問題を解決せざるを得ないと考えるだろうとの専門家の意見を報じている。