米Hewlett-Packard(HP)は現地時間2011年9月22日、Leo Apotheker最高経営責任者(CEO)が辞任し、取締役会も去ると発表した。取締役会は同日、Apotheker氏の後任として、米eBay元CEOのMeg Whitman氏をCEO兼社長に任命した。新たな人事は即日実施されたという。

 HPのCEO人事を巡っては、同社の取締役会がApotheker氏の更迭を検討しており、後任として、昨年カリフォルニア州知事選に落選した後、今年1月にHPの取締役に就任したWhitman氏が暫定CEOの候補者に挙がっていると伝えられていた(関連記事:HP取締役会がApotheker CEOの更迭を検討、米メディアが報じる)。

 HPでは2010年8月、会長、CEO、社長を兼務していたMark Hurd氏が、セクシュアルハラスメント(性的嫌がらせ)疑惑に端を発する不適切な経費処理の問題で突如辞任。同年11月、ドイツSAPでCEOを務めたApotheker氏がCEO兼社長に就いた。Apotheker氏は就任後、組織再編などの経営改革を推進しようとしていたが、その大胆すぎる施策や、3度にわたる業績見通しの下方修正などが投資家を動揺させたなどと伝えられていた。

 HPのRay Lane会長は22日の声明で、「我々の戦略を成功させるためには、リーダーシップの刷新が必要だ。Megは経営者としての確固たる実績、技術に対する洞察、HPの製品、市場について知識があり、CEOとして適任だ」と述べている。

 なお米Bloombergは、Whitman氏がCEO就任後初めて応じたインタビューで、英Autonomyの買収計画や、Personal Systems Group(PSG)の分離独立(スピンオフ)、あるいは売却の検討など、Apotheker氏が進めてきた戦略を継続する意向を述べたと伝えている。

[発表資料へ]