「Google eBooks」のプラットフォームを組み込んだ電子書籍リーダー「Story HD」(米iriver製)
「Google eBooks」のプラットフォームを組み込んだ電子書籍リーダー「Story HD」(米iriver製)
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 米Googleは米国時間2011年7月11日、同社の電子書籍配信サービス「Google eBooks」のプラットフォームを組み込んだ初めての電子書籍リーダー端末が発売されると発表した。米iriver製の「Story HD」と呼ぶ端末で、米国の大手小売りチェーンTargetが7月17日から実店舗とWebサイト(Target.com)で販売を始める。価格は139.99ドル。

 6インチの電子ペーパーを備える端末で解像度はXGA(768x1024)。米Amazon.comの「Kindle」と同じくタッチスクリーンを備えず、QWERTYキーボードを搭載する。本体の重さは7.3オンス(約207g)とKindleの6インチ型Wi-Fi対応モデルより若干軽い。1回のフル充電で1万4000ページの画面切り替えが可能で、待機時間は最大6週間。

  Wi-Fiを搭載しており、Google eBooksで販売する書籍に端末から直接アクセスできるのが特徴。Google eBooksに対応する他社製端末と異なり、米Adobe Systemsの電子書籍ソフトウエア「Adobe Digital Editions」をインストールしたパソコン経由でコンテンツを転送する必要はない。購入したコンテンツは自分の電子書籍ライブラリーとして、クラウド上に保存できる。

 Googleが電子書籍配信サービスを始めたのは2010年の12月(関連記事:Google、電子書籍販売サービス「Google eBooks」を開始)。同社のアプローチは、Webアプリケーションや、Android、iOSといったモバイル端末向けアプリケーション、ソニーや米Barnes & Nobleなどの他社製端末など、さまざまな機器で電子書籍を読めるようにすること。サービス開始後は「Chrome Web Store」のアプリケーションや「Android Market」でもコンテンツの提供を始めている。また、中小の独立系書店のWebサイトにコンテンツを供給するのもGoogleの特徴で、その数はすでに250社以上になったと同社は報告している。

[Googleの公式ブログへの投稿記事]
[Targetの発表資料]