ヴィンキュラム ジャパンは2011年4月11日、データ分析用のクラウドサービスである「Hybrid ANALYZER(ハイブリッド・アナライザー)」を提供すると発表した。実際のスタートは4月25日からの予定。想定しているユーザーは中堅中小企業。
特徴は、利用開始までの手間を減らすために、データ分析用のテンプレートを用意したこと。ユーザー企業は自社の要望に応じて、Hybrid ANALYZERのテンプレートを選択。自社が持つPOSデータなどをテンプレートに従って流し込むと、店舗の売上速報や日報といった事業の指針となるレポートが閲覧できるという。店長向け、スーパーバイザー向け、経営層向けといった形で、社員の役職や立場に応じて表示するデータやグラフを設定する機能も備える。
現時点では流通業のユーザー企業を想定したテンプレートを用意している。「今後は顧客分析などのテンプレートを追加する予定」(ヴィンキュラム)。
このサービスの基盤として、IBMのパブリック型IaaSサービス「IBM Smart Business Cloud」を使用する。Smart Business Cloudの英語版は2010年11月から、日本語版は2011年4月8日からスタートしている(関連記事)。
ヴィンキュラムがHybrid ANALIZERの基盤にSmart Business Cloudを採用した背景には、日系の流通サービス企業が、中国などアジア地域に進出していることがある。IBMがグローバルで提供するクラウド基盤を使うことで、ユーザー企業に対して、日本でも中国でも同じ機能、同じ使い勝手のアプリケーションサービスを提供できる。また、Smart Business Cloudが日本語や中国語など多言語に対応している点も評価した。