トヨタ自動車と米マイクロソフトは2011年4月6日(米国時間)、トヨタの次世代車載情報通信サービス(テレマティクス)やスマートグリッドシステムの基盤に、マイクロソフトの「Windows Azure platform」を使用すると発表した。まずは2012年に発売する電気自動車やプラグイン・ハイブリッド・カー向け車載情報サービスのバックエンドに、Windows Azureを使用する。
トヨタは、マイクロソフトがWindows Azure用に全世界に構築したデータセンター網を活用することで、次世代車載情報通信サービス(写真)の全世界同時サービス展開を実現する。トヨタは2010年秋から、電気自動車や住宅によるエネルギー消費を統合的にコントロールできる「トヨタスマートセンター」の実証実験を日本で実施している。このスマートグリッドシステムのグローバル展開にも、Windows Azureを使用することを検討する。
トヨタとマイクロソフトは、トヨタの次世代情報通信サービスシステムに関する提携もしている。マイクロソフトがトヨタの子会社でIT事業を手がけるトヨタメディアサービスに出資する。マイクロソフトとトヨタによるトヨタメディアサービスへの増資額は10億円で、両者による出資金額の割合などは今後調整する。
トヨタの豊田章男社長とマイクロソフトのスティーブ・バルマーCEO(最高経営責任者)は同日、Webサイト上で共同記者会見を開催した。その中で豊田社長は、バルマー氏と2011年1月に会談し、今回の提携を決めたと明らかにした(関連記事:Microsoftとトヨタ、次世代テレマティクス開発で戦略的提携)。